五輪後、選手村が「格安マンション」として大放出される!?
2018.12.24
東京都が周辺相場の1割以下で売却した土地に建設中の五輪選手村マンション。駅から遠く、大量供給されるため、“大バーゲン”で放出されるかもしれない
’20年東京五輪・パラリンピックの選手村のマンションが東京都中央区晴海エリアに建設中だ。大会中は選手が宿泊し、大会終了後にリフォームして一般に分譲される。
東京ドーム3個分の広大なエリアに分譲4145戸、賃貸1487戸、全23棟5632戸のマンションが建設される。賃貸では、サービス付き高齢者向け住宅や若者向けシェアハウス、外国人の利用を想定したサービスアパートメントなどもできる予定だ。ほかにも商業施設やクリニックモール、保育所なども整備され、晴海エリアは新しい街として生まれ変わる。1万2000人が住む新たな街の名称は「HARUMI FLAG」(晴海フラッグ)と決まった。
この選手村マンションが’19年5月から販売されることが発表された。早くからこのマンションに注目していたスタイルアクト・沖有人氏は「中央区というアドレスで、周辺相場より相当安い価格帯で売りに出るだろう」と指摘する。
「東京都は’16年、選手村建設を担う大手不動産デベロッパー11社との間で、五輪選手村用地を約129億円で売却する契約を結びました。これは1坪あたり33万円以下で、この周辺の実勢価格は坪330万円を超えることから、相場の1割以下。129億円を5650戸で割ると、約230万円で土地を取得したということになります。となると、この時点で2000万円以上安いのです」
ただし大会終了後にはリフォーム費用が別途かかり、約500億円と試算されている。
「この500億円は当初建てられる約4100戸にかかるものと想定されるので、戸当たり1200万円もかかります。建築費を一定とすると、土地が2000万円安く仕入れられ、リフォーム代として1200万円の追加コストがかかっても、差し引き800万円は割安で売りに出ると思われます」
ちなみにリフォーム費用の500億円は東京都が負担する予定だ。
「大会期間中に使用した宿泊施設の給湯器やエアコン、ユニットバスなどの設備は取り外し、壁紙も張り替え、500億円もの税金を使って改修する。そもそも選手の宿泊施設として使われるのは2か月ほどで、それほどのリフォームが必要なのか。あまりにも税金の無駄遣いだ」と、ある不動産ジャーナリストは指摘する。
駅から遠いが、相場より安く売りに出る五輪選手村マンション
1
2
ハッシュタグ