入管法衆院強行採決前日の首相・法相答弁の誠実さを可視化。論点ずらしと質問無視が明らかに

 2018年11月27日、実質的な移民政策である入管法(出入国管理法改正案)が衆議院で強行採決された。  外国人技能実習生の大量失踪、その聴取票の法務省データ改ざんの疑いなど問題が山積みであったにも関わらず、だ。さらに12月6日には技能実習生が2015~17年の3年間だけで実に69名も死亡(実習中の事故12名、自殺6名、殺害4名を含む)したという衝撃の事実まで判明した。この法案が十分な審議を経ずに採決されてしまったことは間違いない。  そこで本記事では、強行採決前日の11月26日の衆議院 予算委員会で立憲民主党・山尾志桜里議員と山下法務大臣および安倍総理の関連質疑を取り上げ、その回答を信号機のように3色(はOK、は注意、はダメ)で直感的に視覚化していく。

安倍総理、まともな回答は5%だけ!

 山下貴司法務大臣と安倍晋三総理の答弁を集計した結果、このようになった。 《色別集計・結果》 ●山下法相 赤信号64% 青信号32% 灰色4% ●安倍総理 赤信号52% 黄信号29% 青信号5% 灰色15%  2人とも半分以上を赤信号が占めており、ほとんど質問に答えていない。  安倍総理に至っては質問に回答したと判断できる内容(青信号)はわずか5%にとどまった。  いったいどのような答弁だったのか詳しく見ていきたい。
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論点をはぐらかす山下法相
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