ギリシャの年金受給者、ブルガリアに移住して「王様のような暮らし」
Libre Mercado」
そんなギリシャの年金受給者たちが隣国のブルガリアで生活するようになっていることが最近話題になっている。
2016年に日本の年金受給者が店でわざわざ盗難などを犯して刑務所暮らしを選んでいるという話題が一部スペイン紙で取り上げられたことがある。例えば、電子紙『LA INFORMACIÓN』(2016年3月28日付)では、見出しに『日本の年金受給者の絶望:刑務所に行く為に盗難をする』と題して、本文の一部では「日本の刑務所は年金受給者でいっぱい。盗難の犯行者の35%は自由に一人暮らしができない60歳以上の人だ」と記述されている。
ギリシャの年金受給者は刑務所を選ぶ代わりにブルガリアで生活するという選択をしているのである。
ブルガリアはEUの中で最も貧しい国とされている。ギリシャの生活レベルに比べ3割は安いとされている。商品の価格面から見るとブルガリアはギリシャの半分なのである。
ギリシャと国境を接していてブルガリアと同じ生活レベルの国を選ぶというならば、アルバニアという選択肢もあるが、アルバニアはEUに加盟していない。そのため、ギリシャの年金受給者はブルガリアを目指すのである。
ギリシャで800ユーロ(10万4000)の年金をもらっているトメ・ジョルジさんは「ブルガリアでは王様のような生活ができる。しかもこの年金で時々ギリシャに戻ることもできるし、旅行にも出かかることができる」と語っている。それもそのはず、ブルガリアでの平均給与は572ユーロ(7万4000円)足らずなのだから800ユーロもあれば十分なのだ。(参照:「El Economista」)
ブルガリアの首都ソフィアで「生活環境の良い場所でひと部屋のアパートメントだと200ユーロ(26000円)で借りられる」と語っているのはニコスさんだ。彼の場合は受給額が1100ユーロ(14万3000円)と恵まれている。
8月にトロイカ(EU、ECB、IMF)から金融支援が終了したギリシャであるが、ギリシャの経済危機は依然続いている。その影響を最も大きく受けているのが年金受給者である。
来年1月にまた年金支給額が18%削減されることになっているという。ギリシャはトロイカから金融支援を受けるようになってから年金の削減が20回繰り替えされたそうだ。その為、受給額も当初より平均して45%の削減になっているという。(参照:「ブルガリアの平均給与以上の年金額で「王様のような生活」をするギリシャの老人
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