東京五輪の基礎知識がまったく頭に入っていない桜田義孝先生
記念すべき大臣としてのデビュー戦、リングに立った桜田義孝先生の対戦相手は、百戦錬磨のジャンヌダルクこと蓮舫先生でした。
過去、数々の自民党議員が戦っては屍となって帰ってきたため、できることなら蓮舫先生と戦いたくない議員はたくさんいると思いますが、ここで桜田義孝先生が蓮舫先生に一泡吹かせ、完璧にぶちのめすような答弁ができれば、伝説として後世に語り継がれたに違いありません。ちなみに、デビュー戦のリングに上がったばかりの桜田義孝先生には余裕さえ感じられ、とってもいい笑顔をされておられました。
いざゴングが鳴り、軽く拳を合わせると、まずは蓮舫先生が軽いジャブ。
「
ご自身がオリパラ担当大臣にふさわしいと考えるところはどこですか?」という質問をしました。
ぶっちゃけ、こんな質問、いくらでも答えようがあり、千葉県柏市選出の国会議員なので、「
私の地元には柏レイソルというサッカーチームがあり、かねてからスポーツを中心とした経済振興に取り組んでまいりました。それだけに東京でオリンピック・パラリンピックをやることが決まった瞬間から、何か私にできないかと思い、今日までピッチの外で体を温めてきたのです。担当大臣に起用していただいたということは、まさに試合に出していただいたのだと理解しております。試合に出た私がやらなければならないこと、それはしっかりとゴールを決めることであります」とか答えておけば、ゴール裏の自民党議員からオレオレ聞こえてきてもおかしくなかったと思います。
ところが、蓮舫議員が軽く手を伸ばしたぐらいのジャブを、「キャプテン翼」で言うところの石崎君の顔面ブロックのごとく、真っ正面から喰らった桜田義孝先生。何を血迷ったのか「
なぜ閣僚に選ばれたのか分からない」と言い出し、「
じゃあ、オマエじゃなくていいよな!」という空気を作り出したのです。「
は? 何言ってるんだ、コイツ?」という感じの冷たい視線で睨んでくる蓮舫先生。
それまで蓮舫先生にゴリッと突っ込まれることもなく、バリバリの現役国会議員というより、パチンコ屋さんの話をよく聞いてあげるジャンジャンバリバリの国会議員(自民党遊技業振興議員連盟)として、パチンコで負けている時にシケモク吸いながら飲むコーヒーぐらいのぬるさで生きてきたのに、ポケットに手を突っ込みながらパチンコ屋の自動ドアが開けて出た瞬間に野犬に噛まれるぐらいのことが起こったので、めっちゃくちゃ動揺してしまい、「パラリンピック」という単語をうまく言えなくなって、パラピック、パラピック、パラ、パラッと言っていました。結局、蓮舫先生の質問には何一つまともに答えられず。開始4分で蒙古タンメンでも食ったのかと思うぐらいの大量の汗をかき、開始7分でメガネもかけられないレベルになり、ついに話題のあのセリフが出たのです。
蓮舫「国の関連予算は、いくらだと思ってます?」
桜田「1500円でございます!」
すぐに気付いて「
1500億円でございます」と言い直したのですが、この言い間違えで、みんなが薄々気付いていた桜田大臣に対する不安が確信に変わりました。ネトウヨの皆さんは相変わらず蓮舫さんに対して「揚げ足を取るな!」と騒いでいるようですが、蓮舫さんはTwitterで以下のようにコメントしております。
“「1500円」に私は全く反応していません。誰でも言い間違えはあるからです問題は正しい答弁は「1700億円」だということです。会計検査院に指摘された国の関連予算は8011億円。そのうちオリパラ事務局が大臣指示で精査した国の関連予算は1700億円と計算したものです。その精査のあり方の問題指摘でした。”
国の関連予算は1725億円。そもそも1500億円という答えも間違いなのです。
せっかく大臣をやらせてもらえることになったのに、東京五輪の予習をちっともしてこなかったばっかりに、よりによって蓮舫議員の洗礼を浴びる結果になったわけですが、これだけフルボッコにされて、何を言うのかと思ったら、「
事前通告されていない質問だったので残念だ」だそうです。
「
そんなもの、事前に通告しなくても答えられるようにしておくのが常識だろ!」って話なんですが、事前通告ありきじゃないと答えられないと言っており、大臣としての質が問われる結果となりました。
ちなみに、蓮舫さんは「
事前通告していた」と話していて、あとで桜田義孝先生も「
事前通告があった」と言っているので、普通に勉強不足だった可能性が高いです。その後の記者会見でも「
知らない」を連発しており、ただでも心配な東京五輪の開催がより心配になってしまったのですが、今後も楽しませてくれそうなので、桜田義孝先生の動向は常にチェックしたいと思います。