キューバがロシアと再接近。かつての旧ソ連レベルとの関係が復活の可能性も

白石和幸
キューバとロシア

キューバのミゲル・ディアス・カネル評議会議長とプーチン大統領 photo by Kremlin.ru (CC BY-SA 4.0)

 11月2日、キューバのミゲル・ディアス・カネル評議会議長がモスクワを訪問してプーチン大統領と会談した。彼の訪問の僅か数日前に、ロシアはキューバ兵器の新しいタイプの導入に5000万ドル(55億円)を供与することを決めた。この資金でキューバは装甲車、ヘリコプター、小型兵器、そして戦車の部品などを備える予定だという。(参照:「El Nuevo Herald」)

オバマ政権時の国交正常化も水泡に帰す

 オバマ前大統領とラウル・カストロ前評議会議長によって2014年12月に米国とキューバとの間で国交正常化が半世紀ぶりに再開されたのであったが、トランプ大統領の反キューバ外交は遂にキューバがロシアとの関係を復活をさせる状況をつくり出してしまった。

 1962年のキューバ危機のあと、旧ソ連は米国の動きを監視する目的でキューバにルルデス電子情報基地を機能させていた。しかし、それも旧ソ連の崩壊などの影響で2001年に閉鎖した。

 その後、2014年7月にプーチン大統領が14年ぶりにキューバとの関係の強化の為にハバナを訪問するという出来事があったが、キューバとロシアの関係はまだ嘗ての旧ソ連の時代のレベルにはなっていなかった。

 そんな中の国交正常化で、いよいよキューバとアメリカにとって新たな時代の幕開けかと思われたが、そうはならなかった。

 オバマ前大統領のキューバとの雪解け政策は、トランプ大統領によってことごとく凍結され、寧ろ両国の国交正常化以前のキューバを孤立させるような政策を取り始めてしまったのだ。その為、期待されていた米国企業からの投資も遠のき、また米国人の訪問による観光収入も期待できなくなっている。それに加えて、キューバが頼りにしていたベネズエラが危機的状態にある為に、同国からの原油の供給なども充分に受けられな状態になっている。

旧ソ連時代の蜜月関係に戻るのか

 この様な状態に追い込まれたキューバは現状の社会主義体制を維持するために頼れる国を探す必要に迫られていた。そして、キューバ―が選択したのはロシアで旧ソ連時代の関係の復活であった。

 それが具体的に表れたのが冒頭で触れたミゲル・ディアス・カネル評議会議長のモスクワ訪問であった。その訪問の前日には、国連で米国によるキューバへの経済的制裁の解除を求める決議が米国とイスラエルの反対だけで賛成多数で採決されるという出来事があったが、逆に米国はキューバ、ベネズエラ、ニカラグアの3か国を暴政トロイカだとして新たな制裁を科したのだ。(参照:「El Pais」、「Diario Las Americas」)

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オバマが作ったものを破壊するトランプ

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