玉城知事が11月中に訪米、基地問題を訴える可能性も!?
囲み取材に応じる玉城知事
続いて幹事社以外の記者が質問を始めた。
幹事社以外:上京のタイミングが重なりましたが、今日と明日の関係機関への申し入れは考えておられるでしょうか。
玉城知事:それはこれから内部で協議をして、どのように行うかを決めたいと思います。
筆者(横田):安倍総理は「県民に寄り添う」「基地負担軽減」と言いながら、今回の方的措置に出たことは「言行不一致」にも見えるのですが、どう思われるでしょうか。
玉城知事:「対話でもって協力する関係を築くよう努力をすることが政府の姿勢である」と思いますし、このような措置に出ることについては非常に残念でなりませんし、また強い憤りを覚えます。
筆者(横田):(謝花副知事が出席して説明した本日の)野党ヒアリングでは「地方自治の破壊ではないか」という声が出たのですが、全国知事会への働きかけと訪米についてはどうお考えでしょうか。
玉城知事:そのこともしっかりと考えていきたいと思います。
幹事社以外:国地方係争委員会への審査申出を考えているということですが、いつ頃、審査の申出をされるのでしょうか。
玉城知事:可及的速やかに行いたいと思っております。
幹事社以外:国地方係争委員会以外に訴訟などを起こす考えはあるのでしょうか。
玉城知事:そのことについてはまだ協議中です。
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ここで会見は終了となったが、立ち去ろうとする玉城知事を追いかけて、エレベーターに乗り込む直前に「11月の訪米はありえますか」と筆者が声をかけると、「ありえます」との答えが返ってきた。
県知事選の民意も法律も無視して辺野古新基地建設を強行する安倍政権を、父の母国で日本が民主主義を学んだアメリカの世論に一日でも早く訴えようとしている玉城知事。安倍政権と玉城県政の全面対決は、知事の早期訪米(アメリカを含む国際世論喚起)と野党連携(臨時国会での追及などによる沖縄県支援)という第二幕へと突入した。両者の激突から目が離せない。
<取材・文・撮影/横田一>
ジャーナリスト。小泉純一郎元首相の「原発ゼロ」に関する発言をまとめた
『黙って寝てはいられない』(小泉純一郎/談、吉原毅/編)に編集協力。その他
『検証・小池都政』(緑風出版)など著書多数