国連人権理事会が日本政府の福島帰還政策に苦言。 日本政府の避難解除基準は適切か?

井田 真人

帰還政策について日本政府に求めたいこと

 帰還政策について筆者が日本政府に求めたいことを以下に列挙し、本稿を終わりにしたい。今回の国連人権理事会からの苦言を機に、国民の皆さんで原発事故後の避難や帰還のあり方について、改めて考えていただけると幸いである。 ・帰還の年の被ばく量だけではなく、帰還後の5年や10年など、長期間の合計の被ばく量を推定し、避難住民に伝えるべき。そのようにして避難住民に十分な情報を提供した後に、避難住民らに帰還の可否の判断をしてもらうべき。 ・避難解除の基準を下げるべき。最低でも、帰還後の合計の被ばく量が、事故直後に帰還した場合より低くなるよう、設定し直すべき。 <文:井田 真人 Twitter ID:@miakiza20100906> いだ まさと●2017年4月に日本原子力研究開発機構J-PARCセンター(研究副主幹)を自主退職し、フリーに。J-PARCセンター在職中は、陽子加速器を利用した大強度中性子源の研究開発に携わる。専門はシミュレーション物理学、流体力学、超音波医工学、中性子源施設開発、原子力工学。
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