旧伊方町の集落を歩くと目に付くのは多くの立派な公共の建物ですが、それらは原子力マネーによるもので、それらは伊方町のこれからの困難を示唆しているものです。
伊方3は、
残り16年で寿命の40年です。中国広核集団かロスアトムなら何とか手の出る価格で建設するかもしれませんが、もはや日本の電力会社には価格が3~5倍に高騰してしまった新たな原子炉を設置する体力はありません。伊方3を60年に寿命延長するにしても合衆国の先行事例をみると、たいへんな資金を要する為に60年の延長認可を返上する事例が続発しています。
また、原子力を国策として地域の依存を肯定する考えもありますが、
常敗無勝を誇る日本のエネルギー国策にはいとも簡単に裏切られることは、北海道や九州の炭鉱地帯の惨状を見れば自明です。
原子力立地自治体は、原子力の是非は別として、税収と雇用の源としての原子炉が無くなる日のことを真剣に考えなければならないときが来ていることは間違いありません。
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こんなボロボロな消防団の建物も・・・・・2018/10/27撮影
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原子力マネーがつくとこんなに立派になります。2018/10/27撮影
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旧伊方町では至る所で見かける原子力マネー。2018/10/27撮影
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この立派な体育館にも・・・・・2018/10/27撮影 正面の車は3台とも伊方町公用車
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原子力マネー2018/10/27撮影
『コロラド博士の「私はこの分野は専門外なのですが」』シリーズ2原発編-5-
<取材・文・撮影/牧田寛 Twitter ID:
@BB45_Colorado>
まきた ひろし●著述家・工学博士。徳島大学助手を経て高知工科大学助教、元コロラド大学コロラドスプリングス校客員教授。勤務先大学との関係が著しく悪化し心身を痛めた後解雇。1年半の沈黙の後著述家として再起。本来の専門は、分子反応論、錯体化学、鉱物化学、ワイドギャップ半導体だが、原子力及び核、軍事については、独自に調査・取材を進めてきた。原発問題についてのメルマガを近日配信開始予定