なぜ中年男性が責任者の企業インスタはたいていダサくなってしまうのか?

日本企業の悲劇

 こんなことは当たり前のことであって、わざわざ書くほどのことでもないんです。  しかし実際のところ 日本の企業では、ろくに自分ではInstagramを使ってなかったり、Twitterを使ってなかったりする人が、フォロワー数やエンゲージメント率だけを見て、SNSマーケティングの成否を評価する立場にいたりします。 わかってない例経営者「予算が取れたぞ! ネパールからフォロワーを買えば今期のフォロワー増加目標は達成できる!」 従業員「ええ……」  EC化を担当する人が普段Amazonやメルカリすら使ってないケースだってあるわけです。  なんとなく今旬だから、他がやってるから、という理由で初めても、自分がそのマーケットに対して理解がなければ、方向性が正しいかも判断することは出来ません。  そうなると、広告代理店やコンサルタントに外部委託することになります。  しかし、広告代理店やコンサルタントは所詮他人です。彼らは顧客の事業に対して責任をおっているわけではありません。

日本に共通する問題

 日本のあらゆる場所で、意思決定者がトレンドに追いついておらず、善悪の判断がつかない、という事態が起きています。  だから「なんとなく旬だ」と思ってやってるだけのSNSアカウントや、作っただけのオウンドメディアが氾濫するわけです。  なんとなく旬だから始めることにして、やり方が分からないから広告代理店に丸投げして、それで数字が出ないから担当者を詰める。  こんなことで効果が出るはずがありません。何だってそうです。SEO にしろ、広告にしろ、SNS にしろ(一体、全盛期につくられたオウンドメディアがいくつ残っているでしょうか?)。  どういう種類のマーケティングであれ、始める前には戦術と戦略と勝てる可能性があるという確信が必要です。  Instagra のマーケティングをやるなら、本当に今の人員リソースでや運用コストで、他社に勝てる運用が可能なのかを考える必要がありま。  なんとなく始めてからどうやって回していくのかを考えるのは、まさに泥棒を捕まえてから縄を縫うような話です。  勝ちパターンを決めないままにマーケットに手を伸ばすのは、危険きわまりありません。
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「わかっている」なら若手でも起用すべき
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