タイで人気爆発の48グループ「BNK48」がもたらした、タイ人青年の意識変化

BNK劇場1

BNK48の劇場は女子はほとんど見られず、男子ばかり。ある意味では正常な風景ではあった。併設のカフェは入りきらないほどの人

 日本の企業が多数進出しているタイは、同時に和食人気と北海道の雪祭りの興味から日本ブームに火がついている。日本政府も日本のカルチャーの輸出に力を入れていることもあって、製造業者からサブカルチャーまであらゆるものがタイに入ってきた。  その中で今一番大きな市場でタイ人の心を掴んでいるのが「BNK48(ビーエヌケー・フォーティーエイト)」だろう。日本のアイドルグループ「AKB48」の海外姉妹グループのひとつで、2017年にタイの首都バンコクでデビューした。グループ名はバンコクにちなんだアルファベットとなる。(参照:「王女も首相も『恋チュン』。BNK48がタイで人気爆発、社会現象になっていた」

世界総選挙では2人が100位以内にランクイン

 現在メンバーは1期生と2018年に新たに加入した2期生から構成される。1期生は応募者数1357人から29人が合格し、2期生は実に10782人もの応募者数の中から27人が選ばれた。AKB48の53枚目シングルのために2018年6月に開催された世界総選挙ではタイからもエントリーがあり、ふたりが100位以内にランクインしている。  そんなBNK48のメンバーがこのたび日本に1か月滞在し、その様子を撮影した番組が12月に放送予定であることが発表された。タイ人アイドルの目から見る日本が紹介されることになる。  この番組ではBNK48の人気メンバーのひとりであるモバイルさん(本名・ピムラパット・パドゥンワッタナチョーク)が日本に9月から1ヶ月間滞在する。放送は12月にスカパー、およびタイの地上波チャンネルを予定する。これに先駆けて8月26日には日本の報道陣に向けてモバイルさんが取材に応じた。
モバイルさん

むさい中年ばかりの報道陣の前にモバイルさんが現れた瞬間、空気が変わった。(Photo : yoko sakamoto)

 よりリアルな日本滞在を撮影するためか、モバイルさんには滞在時の予定などは詳しくは伝えられておらず、日本語ができないことに対してやや不安を感じていた。 「日本語は日本人メンバーに教えてもらいながら、今、勉強中です」  というモバイルさん。BNK48には現地採用の日本人メンバーとしてミオリさん(本名・大久保美織)やAKB48から移籍加入している伊豆田莉奈さん、日本人とのハーフであるサッチャンさん(本名・花見咲知弥)がいる。モバイルさんはミオリさんと仲がいいということで、いろいろと日本語を教わっているという。 「いろいろとやりたいことがあります。日本料理も好きですから、楽しみです」  とモバイルさん。最後は笑顔で会見を締めくくった。
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