薄利多売の構造が生み出す、大量の衣服廃棄処分という現実。消費者も意識を変えよ

「安い買い物=賢い消費者」の時代は終わった

 10代や20代の若者なら流行の服を安く手に入れたいと思っても仕方ありません。しかし、30代、40代という年齢になってきたら、自分のファッションを確立し、流行に左右されない服選びの基準を持つようにしたいものです。そして少しでも安く購入することが賢い買い物だという考えを、改める必要もあると思います。  買い物=消費行動は、個人の欲求を満たすためだけに行うものではなく、社会や地球環境をよくするために貢献できるものでもあるのです。  例えば、アウトドアブランドのパタゴニア。スーパーモデルが着用したりしていることで、高級ブランドのイメージがあります。  一方で多くの農薬や殺虫剤を栽培に必要とする通常のコットンではなく、手間やコストがかかるけれども環境にやさしいオーガニックコットンをいち早く製品に採用している部分は評価されるべきでしょう。  ’05年からは着古したフリースを店頭で回収し、リサイクル。近年では、まだ着られる製品はユーズド製品として販売もしています。  今回、この記事を書くにあたってパタゴニア日本支社に問い合わせたところ、「在庫となった商品はアウトレットで販売、何らかの形で使われる方にお渡しし、廃棄や埋め立て、焼却といった形での“処分”は行っておりません」と回答がありました。  大量生産、大量販売、大量廃棄に疑問を抱き、環境にやさしいモノづくりに取り組んでいるのは、パタゴニアだけではありません。日本メーカーのなかでも少しずつではありますが、増えてきています。  いずれもファストファッションの服に比べれば、安いとは言えません。しかし、売れればいい、売れなければ廃棄処分すればいいという考えで作られた服でもありません。少しでも長く、愛してもらえるような想いが込められた服です。  私たち消費者も、服やモノを単に消費して使い捨てするのではなく、お直ししたり、大事に扱って、長く愛していきたいものです。  一着の服を買うということ……。それは、この先の未来から、「それは本当に必要なものなのか?」と問われているのだということを意識しなければならない時代になっています。 <取材・文/PONCHO>
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