日本の猛暑対策は的外れ! 劇的に室温を下げる方法は「窓まわり」にあった

「ハニカムスクリーン」の設置でエアコンの効き目を改善

空気層がもうけられているハニカムスクリーンの一種

空気層がもうけられているハニカムスクリーンの一種

 外壁の形状などの問題で、どうしても窓の外側に対策ができないという人もいるだろう。その場合は、窓の内側での対処を考えてみる。窓の内側につけるものは、遮熱カーテンやロールスクリーン、障子、ブラインドなどさまざまな種類があり、価格も違う。どれもそれなりの効果があるので、好みや予算に合わせて設置してほしい。  オススメは、ロールスクリーンの中でも六角形の空気層のある「ハニカムスクリーン」だ。空気層が、暑さや寒さをある程度緩和してくれる。もちろん、窓の外側と内側の両方で対策すれば、エアコンの効き目はだいぶ改善される。

内窓(二重窓)を設置すれば、暑さだけでなく冬の寒さ対策にも

樹脂製の内窓設置の例

樹脂製の内窓設置の例

 次にやってほしいのが「窓そのもの」の対策だ。中でも、内窓(二重窓)の設置は特にオススメしたい。既存の窓の内側に、もう一枚窓をつけることで、暑さだけでなく、寒さに対しても効果を発揮するコストパフォーマンス抜群の対策となる。窓を開ける際に二度手間になるなど手間は増えるが、メリットのほうがはるかに上回る。  内窓は、ホームセンターやネット通販で買って自分でつける簡易式のものもあるし、さらにコストをかけられるのであれば、サッシメーカーが出している高性能な内窓がベターだ。  サッシは熱伝導率の高いアルミではなく、樹脂性(プラスチックの一種)にして、ガラスは1枚ではなく2枚(ペアガラス)を選んでほしい。これも空気層を挟むと格段に断熱性能が良くなるという理由からだ。  このような内窓を設置すれば、夏だけでなく冬も断熱性が向上してエアコンの効き目も向上する。こうした窓まわりの改善で、猛暑でもガマンせずに、快適な省エネ生活を送ることができるようになるはずだ。 ガマンしない省エネ 第2回 <文/高橋真樹>  ノンフィクションライター、放送大学非常勤講師。環境・エネルギー問題など持続可能性をテーマに、国内外を精力的に取材。2017年より取材の過程で出会ったエコハウスに暮らし始める。自然エネルギーによるまちづくりを描いたドキュメンタリー映画『おだやかな革命』(渡辺智史監督・2018年公開)ではアドバイザーを務める。著書に『ご当地電力はじめました!』(岩波ジュニア新書)『ぼくの村は壁で囲まれた−パレスチナに生きる子どもたち』(現代書館)ほか多数。
ノンフィクションライター、放送大学非常勤講師。環境・エネルギー問題など持続可能性をテーマに、国内外を精力的に取材。2017年より取材の過程で出会ったエコハウスに暮らし始める。自然エネルギーによるまちづくりを描いたドキュメンタリー映画『おだやかな革命』(渡辺智史監督・2018年公開)ではアドバイザーを務める。著書に『ご当地電力はじめました!』(岩波ジュニア新書)『ぼくの村は壁で囲まれた−パレスチナに生きる子どもたち』(現代書館)。昨年末にはハーバービジネスオンラインeブック選書第1弾として『「寒い住まい」が命を奪う~ヒートショック、高血圧を防ぐには~』を上梓
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