ベネズエラのウゴ・チャベスは発表された死亡日の2か月前には死亡していた!? 南米系メディアで持ち上がる疑惑

棺の中の遺体はチャベスだったのか?

 オルテガのインタビューでの発言に対し、カベーリョは沈黙を守っているという。更に、オルテガが不審に感じているのは、チャベスの死亡証明書が一切提出されていないということだ。国民の前にチャベスの逝去を通知するにはこの証明書が必要だとして彼女はそれを何度も請求したが、これまでそれが提出された形跡はないとしている。  また、軍事アカデミーの建物にチャベスの棺は12日間安置されたことについて質問された彼女は、「棺の中に安置されていたのがチャベスかどうか私には分からない。太陽の日射しが強くなっている正午に軍事病院から搬送されて来たとされているが、私には分からない。しかし、仮にそうであれば、遺体の保存という面で悪影響を及ぼすことになる」と答えている。   即ち、この回答が仄めかしているのは、チャベスが死亡したのは棺が国民の前に安置された時から凡そ10週間も前のことで、この棺の中にはチャベスの遺体は収められていなかったということを彼女は言いたいようであった。

1月にチャベスと仕事をしたという反論も浮上

 彼女がチャベスの死亡日を12月28日としたことにマドゥロもカベーリョも沈黙をまもっているが、それに異論を唱えた人物がいる。それはチャベスが信頼していたもう一人の人物で、ベネズエラ国営石油公社のCEOを務めていたラファエル・ラミレスである。彼は電子紙『PANORAMA』(7月23日付)のインタビューに答えて、チャベスはキューバの病院ではなく、ベネズエラのカラカスの病院で死亡したと述べ、「1月も入院先のチャベスと仕事をした」と語ったのである。  即ち、12月28日の死亡説を否定して、政府が発表した3月5日の死亡日を肯定しようとしたのである。  ところが、オルテガが冒頭に紹介したインタビューの中で既に語っていることであるが、チャベスが12月に死亡した以後の政令に署名されているチャベスの署名は全て全く同じ署名になっているのである。  つまり、チャベスの署名とされているものを透かして見る、とチャベスが生存中に署名していたものと、寸分違わず全く同一の署名だとオルテガは指摘しているのである。  どういうことかというと、本人が署名したのであれば、一つ一つの署名に微妙な違いが観察されるはず。ところが、1月以降のチャベスの署名はどれも全く同一で、チャベス本人の生前中の署名を複写したような署名だと彼女は指摘したのである。(参照:『el Nuevo Herald』)
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