謝罪メールに顔文字は有効か? 謝罪の真剣度を見える化する感情認識AIの可能性

清水建二

Alexas_Fotos via Pixabay(CC0 Public Domain)

 微表情研究家の清水建二です。本日は、これからの時代の顔文字の使い方・使われ方について考えてみたいと思います。

 顔文字や絵文字とは言うまでもなく、電子メールやLINEなどにおいてテキストメッセージでは伝わりにくい気持ちを表すために存在しています。しかし、その気持ちの本気度を表現するとなると、はるかに対面コミュニケーションに劣ると言えるでしょう。

 もし顔文字や絵文字がその送り手の本気度、真の想いを伝えてくれたら、コミュニケーションはどんな変化をとげるでしょうか?

 そんなことが出来たら、電子メールやLINEのやり取りが対面コミュニケーションに一歩や二歩も近づくだけでなく、対面の弱点をも超えることが出来るのではないかと思います。

謝罪に顔文字は有効か?

 顔文字の本気度を見える化する利点は、特に謝罪の気持ちを伝えたいときに役に立つのではないかと考えます。

 メールで友人に謝罪する際に、顔文字がどのような効果をもたらすかについて女子大生を対象に調査した研究があります(荒木;鈴木, 2004)。調査の結果、次のことがわかりました。

1:謝罪メールの送り手が「文脈に適切ではない顔文字」を使うと、メールの受け手の怒りは増大する。
⇒「ごめんなさい。(^_^)」のような謝罪は火に油を注ぐということです。

2:謝罪メールの送り手が謝罪メールを「仲の良い」友人に送るとき、謝罪顔の顔文字があった方がない方よりも、その友人に反省していると思われやすい。
⇒「ごめんなさい。m(_ _)m」のようなメールは、謝罪をしなくてはいけない場面になったとしても、謝罪相手と仲が良い状態が続いていれば、謝罪顔は効果的ということです。

3:謝罪メールの送り手が謝罪メールを「仲の悪くなった」友人に送るとき、謝罪顔の顔文字を使っても使わなくても、その友人に反省していると思われる程度に違いはない。
⇒仲が悪くなってしまったら、謝罪顔があろうがなかろうが、関係ない、ということです。

 3のケースに注目してみましょう。自分の責任で相手から嫌われてしまった場合、許してもらうには本心からの謝罪が必要であることは言うまでもありません。3の場合、顔文字では本心が伝わらないからこそ謝罪効果がない、あるいはメールでの謝罪がお手軽ゆえに「反省の意図なし」と相手に思われている可能性が考えられます。

 自分に非があり、本当は平身低頭直接謝りたい。しかし、面と向かって謝罪するには心理的負担が大きく難しい、あるいは怒り心頭でどうしても相手が会ってくれない。

 そんなとき、どうしたら心からの謝罪の気持ちを伝えることができるでしょうか?

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「本気の謝罪」顔をAIが認識するのも可能!?

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