安倍:この当事者という意味、についてですね正確に定義をしていただきたいんですが、私自身がですね、改ざんをしたわけではないということは岡田議員もですね、ご承知のとおりだろうと思います。そして私自身が佐川局長に指示をしたわけではないということはもう佐川さんが証人喚問の席で明らかにしているわけでございます。従ってこの公文書の改ざんについては私自身はもちろん関わってはいないわけでありましてまたこれはですね財務省の調査においてもこれは明確に明らかになっているんだろうと思います。でありますが、でありますが、そのうえにおいてですねこれは行政において起こった出来事でありますから、私は行政府の長としてその責任を痛感をしているとこういうことでございまして。しかしその言い方自体がですね、他人事であるということでは全くありません。行政で起こったことについて、行政府の長として責任を感じるというのはこれは他人事ではなくてまさにその組織のトップとして責任を感じているということでございました。そして今後二度と起こらないようにしていく責任はこの私にあるわけでございますから、そういう覚悟をこめてそう申し上げているところでございます。
委員長:岡田克也くん
岡田:まあ直接、総理が関与したかどうかというのは、国会でこれからも議論をしていくテーマだと思います。で私、今そのことを認める前提で議論をしているんじゃないです。しかし総理の発言ですね、「私や妻が認可あるいは国有地の払い下げに関係していればまちげなく、間違いなく総理大臣も国会議員も辞める」と。この発言を受けて、それと矛盾無いような答弁にするために改ざんを行ったり、虚偽の答弁をしたというのが現実じゃないですか。
そういう答弁、べつに財務官僚は好きでやってるんじゃないですよ。だけどやっぱり総理を守らなきゃいけないという中で、もちろん保身もあったでしょうけど、しかし総理を守らなきゃいけないという中でこういう発言が次々と出てきた。私は傷ついた官僚も多いと思いますよ。そういうことについて総理は責任を感じておられないのかということを言っているわけです。
委員長:内閣総理大臣
安倍:あのう、あの時もですね、前の党首討論においても明らかにさして頂いたんですが、私が申し上げた関与、ということについてはですね、これは2月17日でしたね、平成29年。ま、福島議員から、福島議員と言ってもこの、ここにおられる福島さんではなくてもう一人の福島さんでございますが、法律を潜脱していて、脱法的な疑いがあるわけですよ、とこういう質問があったわけでありますよ。そうした事に対しまして「私や妻がこの認可あるいは国有地払い下げに、もちろん事務所も含めて」という答弁をした、しているわけでございます。
そして、先般のですね、党首討論のやりとりにおいても枝野議員から、ついこの間の答弁では、ずいぶん定義を変えたではないか、という質問がありました。まあ、おそらく、おそらく私のですね、答弁をずっとちゃんと議事録を読んでいないんだろうと思いましたが、ここはしかし非常に大切なところなんですよ。
3月24日についてはですね、「この問題の発端は、この国有地が不正に安く払い下げられたのではないか。そこに政治の関与があったのではないかという点。そして学校の認可に政治的な関与があったのではないかというのが大きな問題点であったはずであります。そこで例えば、だから色々な、これは憶測から色々な報道等であったのは、ではそこで何か政治家にお金の供与があったのではないか、という、そういう議論があったはずであります、ということであります。何か政治に籠池さん側から依頼があって、そしてそこに何かお金の流れ、いわば籠池さん側が……
※
委員長:安倍総理、時間が来ておりますので簡潔にまとめて下さい。
安倍:……政治家等に対して、様々な便宜を図る中において政治家が答えたのではないかという、まあこれはそういう疑惑だったはずであります」という風に、これは3月の昨年の3月の24日に答弁をしているわけであります。こう答弁をしているわけでありますから、これにかかわるかどうかということになるんだろうと思います。
さらには削除された中において私の妻が述べたのは、進めて下さいと述べたというのはですね、書いてありますが、これは妻がですね、
※
委員長:時間が超過しておりますので発言をまとめて下さい
安倍:財務省に、財務省に進めて下さいと言って電話をかけたわけではありませんし、妻が実際に述べたのではなくて、籠池さんが妻がそう述べていると、述べているということが書いてあるわけでありまして、これはまさに削除する必要もですね、まったく無い、必要の無いものであったのではないか、とこういうことでございます。
少しコメントが長くなりましたが、これはまさに名誉にかかわることでありますし、今、岡田委員はですね、
※
委員長:時間が来ております
安倍:あの、委員長すいません。これでこの討論は終わりになるわけでありますが、つまり私が申し上げたのはですね、そういうことで申し上げたのであります。
※
委員長:以上で、以上で……
安倍:大変あの、言葉が長くなりましたことをお詫び申し上げたいと思います
委員長:以上で岡田克也君の発言は終了いたしました。
岡田:総理ね、総理ね、
委員長:終了いたしました。
岡田:総理ね、総理、総理は良心の呵責感じませんか。(※ここでマイクの音声が途切れ地声に)あなたを守ろうとするから官僚は、虚偽の答弁って普通やりませんよ。それを敢えてやったのは、やっぱりあなたを守ろうという気持ちからでしょう。そういうことについて良心の呵責感じませんか、あなた。それだけ申し上げておきたいと思います。
委員長:えー、本日の合同審査会はこれにて散開いたします。
――以上のようなやり取りである。
※印の委員長の発言は、安倍発言の間に発言が長すぎるための注意としてなされたもので、安倍首相はこの制止を無視して、かぶせるような形で発言を続けていた。
このように、委員長が再三、簡潔に答弁しろと注意(だいぶ及び腰だが)しているにもかかわらず、言葉を止めることなく、質問について誠実な回答とは到底言えないような発言を続けたのは誰なのか。一目瞭然だろう。現に安倍首相本人が「大変あの、言葉が長くなりましたことをお詫び申し上げたいと思います」と発言しているではないか。