むくみ&疲労防止で注目度アップ。「リカバリーサンダル&シューズ」が人気上昇中

 ウォーキングやランニング、ジムでのワークアウトなど、健康への意識が高まっている昨今。運動後は体のケアが欠かせないが、意外と見落としがちなのが“足元”だ。ストレッチなどと比べ、まだまだ注目度は低いが、その重要性についてアウトドアライターのPONCHO氏に解説していただいた。

mohammadaasim via pixabay(CC0 Public Domain)

足がむくむメカニズムとは?

 ランニングやトレイルランニング、ヨガやワークアウトを行う前後、オフィスや自宅から移動するときに便利なグッズをご存知でしょうか? リカバリーサンダル、リカバリーシューズと呼ばれるもので、これらを着用すると、足や体へのダメージ、疲労感が変わってきます。  運動をすると筋肉疲労が起こり、その疲労は“むくみ”を引き起こします。そのむくんだ足を、窮屈なシューズや革靴に押し込んで帰宅する……。これ、実は疲労が増加、蓄積される原因のひとつなんです。下手をすればケガにもつながりかねません。  足はあらゆる運動の礎となる部位。足が疲れると、土踏まず=足のアーチが落ちてきます。すると足の衝撃吸収性が失われ、関節や腰、背中に対して、ダイレクトに衝撃が伝わることに。そのため、運動中も運動後も、アーチをサポートするインソールを採用したシューズを履くことが大事です。  もうひとつ、運動時の足の衝撃を吸収する役割を担う筋肉がふくらはぎです。ふくらはぎの筋肉は、心臓へと血液を戻すポンプの役割も担っており、第2の心臓とも呼ばれています。クッション性の弱いシューズや革靴を履いて、運動で疲労したふくらはぎに衝撃を加えれば、血行不良が起こる。そうすると足に水分が溜まり、むくんでしまう。窮屈なシューズを履いていれば、いっそう窮屈になり、ますます血行が悪くなる。そうして疲れが溜まるという負のスパイラルに陥ってしまうのです。  むくみの原因はほかにもあります。運動中の水分補給が足りていなければ、脱水状態になり、体が水分を留めようとするので、結果むくんでしまう。また、運動強度が強ければ、筋肉が炎症を起こす場合もあります。筋肉の炎症で足が腫れ、むくんだような状態になるのです。  もちろん普段からトレーニングに勤しんでいる人は、軽い運動の後であればむくまないでしょう。それでもハーフマラソンやフルマラソンなどの強度の高い運動をすれば、足は疲労するし、むくみます。  また、運動強度が高くなさそうに思えるヨガでも、普段使っていない、鍛えられていない体の箇所を動かすアーサナ(ポーズ)を行えば、疲労します。最近流行りのホットヨガの場合は、大量の汗をかく。ヨガに夢中になって途中で水分補給を怠れば、脱水状態になる可能性は高く、足はむくんでしまいます。  登山やジムでのワークアウト、野球やサッカー、バスケなどの球技、はたまた立ち仕事でも、同様の状態になれば、足はむくみます。
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疲労回復はシューズがカギに
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