差別発言を撒き散らせば、自分自身の良心と未来をすり減らす。イケメンモデルのツイートはなぜ炎上したか<北条かや>

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女性や外国人差別を躊躇することなく呟きまくっていた夏目雄大の罪は浄化されるのか

北条かやの「炎上したくないのは、やまやまですが」その28  その甘いルックスから「2.5次元俳優」として人気を集めていたイケメンモデル、夏目雄大(21)。  数年前、「韓国人ビンタしたんでお金ください」「ぶすに人権はない」「妊婦さんに膝カックンして絶望させる遊び」などあまりに差別的なツイートを繰り返していたことが発掘され、またたく間に炎上したのが先月5月上旬。5月中旬には芸能事務所との契約が解除になり、俳優やモデルとしての活動がほぼゼロになったようだ。  ツイートは2013年、彼が16歳の頃のもの。  現在は削除されているが、アンチらがスクショで保存しておりあっという間に拡散した。「韓国人と中国人(のこと※引用者注)は見下してる」という人種差別的なもの、「電車で美少女を発見したらすかさず隣に座り、イヤホンをして大音量でAVを見る」など、女性蔑視につながるもの、他にも幼女への性暴力を匂わせる内容、乙武洋匡さんをネタにした障害者差別など、転載しがたいツイートもある。  彼のツイートからは、隣国の人たちや、障害者、女性を見下し、モノのように扱いたいという欲望が見え隠れする。いくら16歳だったとはいえ、歪んだ欲求を無自覚に垂れ流していたことは紛れもない事実だ。  6月11日、彼は久々にツイッターを更新。「この度は、私の一連の騒動に関連して、皆様に深い傷や大変なご迷惑とご心配をおかけしてしまったことについて、ご報告と謝罪をさせていただきたく存じます」とし、弁護士と連名で「今回公になった投稿は、大半がまぎれもなく当時学生だった私が発信した投稿です」と認めた。  謝罪文を見ると、前半が夏目氏本人のものと思われるパート、後半が弁護士の詳細なフォローとなっている。  弁護士や、もしかすると所属していた事務所とも相談した上で事実を認め、「心よりのお詫び」を述べることにしたのかもしれない。しかし、覆水盆に返らず。しばらくは仕事を失い、後悔と虚無感にさいなまれるだろう。
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