55歳年下を娶り急逝した「紀州のドン・ファン」型富裕層の特徴とは<現役愛人が説く経済学39>

効率の良さから、高級クラブから愛人バンクに流れる富裕層は珍しくない

 そこで、ドン・ファンが次に選んだのが「高級デートクラブ」でした。高級デートクラブとは、本連載の第23回でご説明した「愛人バンク」と同じです(参照:「年収はそう高くないけど愛人成約率抜群な「市場」とは?」)。  詳しい内容は過去の記事をぜひ、ご参照いただきたいのですが、愛人バンクとは、年収の高い男性に若い女性を紹介し、マッチング料を取るビジネスです。「デートクラブ」や「交際クラブ」と呼ばれることもございます。  女性の登録は無料で、身分証があればよほど難がない限り採用されるようです。売れないモデルやグラビアタレントから、女子大生、OLまで、幅広い女性が登録しています。近年は、「パパ活」女子が気軽に登録する例も増えているようですね。  愛人バンク側は、運良くデートの申込みがあったら、あとは男女でご自由にどうぞ、体の関係があろうがなかろうがクラブ側は関与しません、というスタンスです(体の関係を強要したら売春斡旋になってしまいますから)。  私も利用したことがあるので分かりますが、根底のところでは「女衒」と同じような仕組みです。  女性は容姿や職業などのスペックでランク付けされ、男性からデートの申し込みがあるのを待ちます。顔や体、学歴や職業などで男性へのアピール力が弱い女性には、一切お声がかからず、半数以上の女性は登録しただけで終わってしまいます。  一方の男性は、お金さえ積めば好みの女性とデートし放題。デートの結果フラれることはあれど、基本的には「男性優位」なシステムです。    ドン・ファンが惹かれたのは、口説くのに何十回と通わなければならない高級クラブと比較した「コストパフォーマンスの良さ」でした。  銀座のホステスとは違い、デートクラブには、はじめから「愛人になれるなら、男性と性行為に及んでもよい」と覚悟を決めた女性が入会しているからです。もちろん、体の関係を一切断る女性もおりますが、私を含め本気で愛人男性を探している女性は確実にいます。  彼は、いわゆる「高級」デートクラブを使っていたようです。なにが高級かといいますと、男性の入会金や、デートを申し込む際にかかる「セッティング料」が合計100万円ほどかかり、一般の男性はなかなか入れないのです。  彼は「女性1人につき5万円」で、好みの女性を紹介してもらっていたといいますが、中には10万、20万と紹介料を取るクラブもございます。  登録女性のレベルが高いことや、営業担当が男性の好みに合わせた女性をマッチングし、アドバイスをくれるといったサービスも好評です。  ドン・ファンが、高級デートクラブにハマった経緯を語るのを見て、私は「このタイプの男性、よく見かけるなぁ」と直感いたしました。  銀座のクラブから愛人バンクに移行する富裕層は、本当に多いのです。次回は、そんな「ドン・ファン型愛人男性」の実態を詳しく見ていきましょう。 <文・東條才子>
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