「○時間後の為替は△円より上か下か」といった予想に張るBO（バイナリーオプション）。丁半ばくちのように思われがちだが、実は近年、BOで荒稼ぎしている投資家が増えているという。そのうちの一人で5月に億超えを達成した、ちゃんこ氏の手法を大公開！ 「今年はすでに4000万円の利益です。トータルでは億を超えました」 　そう打ち明けるのは、元為替ディーラーのちゃんこ氏。為替市場を舞台に戦う個人トレーダーだが、その主戦場はFXではない。 「FXもやりますが3割程度。利益の7割はバイナリーオプション（BO）で稼いでいます」 　業者が設定した目標レートよりも判定時刻（満期）の時点で、上か下かを予想するのがBO。例えば、1ドル＝110円のときに、「2時間後のレートが110円50銭以上か以下か」を予想する。そのBO価格は相場に応じて、1～999円の間で変動し、満期まで保有して予想が的中したら1000円のペイアウト（払い戻し）が得られるというBOが国内では一般的だ。FXは損失も利益も変動するが、BOは予想が外れても支払ったオプション価格分の損失にしかならない。ペイアウトも一律（ただし、購入したBOを満期前に売却可能）なので、購入する時点で予想される損失と利益が確定している金融商品なのだ。 《バイナリーオプションとは？》 ドル／円は「2時間後に110.50より上か下か」を予想するのがBO。「110.50」だけでなく、異なる基準レートを選択することも可能 「FXではまず上がるか下がるかとトレンドを予想し、どこで決済するかを考えなければなりません。しかし、BOで大切なのはボラティリティ（価格変動率）。だから、方向感はわからなくても、『下げても110円の節目は割らないだろう』と思ったら、『110円より上』と設定されたBOを買えばいい」 　為替の変動や判定時刻までの残り時間などによりBOの価格は変化。今のレートが110円5銭で、判定時刻まで残り10分もないようだと、「110円以上」という予想のBO価格は高くなる。 「満期直前のものを“ギリマン”（ギリギリ満期の意）と呼ぶのですが、そういうBOは950円を超えるなど高い。払い戻しは1000円なので、利益はわずか。ただ、払い戻しを受けられる確率は高いので、満期の近いBOを大量に買って着実に稼ぐ方法を『低倍』と呼んで、私も多用しています。サポートラインやレジスタンスライン、110円ちょうどなど大台の節目を目安に予想すれば、着実に稼ぐことができるので」 　この低倍こそが、利益を着実に伸ばすトレード法の1つ。満期前という土俵際のBOを“寄り切り”、白星を拾うさまはまさに横綱トレード！　ただし、1回の負けが命取りになることも。 「950円のBOを1000枚買って負けたら、95万円の損失です。それまでに9回勝っていても、『50円（1000円－950円）×1000枚×9回』で45万円。9勝1敗でも50万円のマイナスとなってしまうんです。だから、低倍を狙うなら900円以下のBO。800円台前半のBOを買っていけば、1敗しても大幅なプラスです」