こうした超小型ロケットの開発、事業化は、米国や日本をはじめ、世界中で数多くの企業が挑戦している。
本サイトでも何度か取り上げているインターステラテクノロジズは、2020年ごろに「ZERO」というロケットを実用化し、小型衛星の打ち上げ市場への参入を目指している。
またキヤノン電子は、昨年8月にIHIエアロスペースや清水建設、日本政策投資銀行と共に、超小型ロケットの開発、運用を行う「新世代小型ロケット開発企画」を立ち上げた。
小型衛星を打ち上げるロケットがまだ少なく、そして小型衛星の市場が今後も伸びる可能性があるとはいえ、もちろん物事には限度がある。現在世界では数十社もの企業が超小型ロケットの開発を進めているが、競争の中で淘汰され、生き残れるのは数社に限られるだろう。
その点、ワンスペースなどの中国企業はすでに打ち上げにこぎつけていることから、この競争の中で大きな優位性がある。
インターステラテクノロジズなどの日本企業が、どこまで巻き返しを図れ、そして生き残れるかが注目される。
<文/鳥嶋真也>
宇宙開発評論家。宇宙作家クラブ会員。国内外の宇宙開発に関する取材、ニュースや論考の執筆、新聞やテレビ、ラジオでの解説などを行っている。著書に『イーロン・マスク』(共著、洋泉社)など。
Webサイト:
http://kosmograd.info/
Twitter: @Kosmograd_Info(
https://twitter.com/Kosmograd_Info)
【参考】
・「我国首枚民营自研商用亚轨道火箭“重庆两江之星”成功发射」(one space)
http://www.onespacechina.com/20171202-5-2-2/
・「OS-X」(one space)(
http://www.onespacechina.com/os-x/)
・「OS-M1」(one space)(
http://www.onespacechina.com/os-m1/)
・「关于我们」(
http://www.onespacechina.com/about/)
・Chinese commercial rocket company OneSpace set for debut launch in June(
https://gbtimes.com/chinese-commercial-rocket-company-onespace-set-for-debut-launch-in-june)