相次ぐ外国人収容者の死。牛久の東日本入国管理センターで何が起きているか

求めているのは「まっとうな食事」と「まっとうな医療」

 5月20日に、牛久市にある「東日本入国管理センター」の前には約50名の市民が集まり、収容されている外国人と入国管理局の職員に対し、トラメガでメッセージが伝えられました。  僕の住む千葉県柏市からでさえ1時間以上かかるド田舎に、わざわざ休日をつぶし、人間として扱われていない外国人のために集まる人たちがいるのですから、そういう観点で見れば、日本はまだまだ捨てたものではありません。  集まった50名が訴えていたことは、「まっとうな食事」「まっとうな医療」です。これまでいろいろなデモを見てきましたが、これほど当たり前すぎる話を訴えているものを、僕は初めて見たかもしれません。  外国人たちに腐った食べ物を与え、病気になっても治療せず、体調不良を訴えた外国人がそのまま死ぬ。いくらビザが切れたままだからと言って、人間をこんなふうに扱っていいものでしょうか。「まっとうな食事」「まっとうな医療」を与えてほしい。まさかこんな当たり前すぎる訴えをしなければならない日が来るとは、この国はどれだけ腐っているのでしょうか。 プラカード 市民は怒っている。あまりに酷すぎる対応をしている「東日本入国管理センター」に怒っているのです。  いくら不法滞在していた外国人とはいえ、まともな食事を与えず、まともな医療を与えず、これまでたくさんの外国人が「死んでいる」のです。これは「殺人」です。これらの事件を正当化するように「対応に問題がなかった」を繰り返す「東日本入国管理センター」は、あまりにも腐りすぎています。市民が怒っていることは伝えなければならない。本当だったら、入国管理センターの職員を片っ端からぶっ飛ばしているところです。  しかし、本当にぶっ飛ばすわけにはいかないので、我々が怒りを伝える方法は、こうやってプラカードを掲げるぐらいしかないのです。このプラカードをもって「左翼」と括られてしまっては、当たり前の抗議すら全部が「左翼活動」にされてしまいます。  ここにいる人たちは「暴力革命による国家転覆」を狙っているわけではありません。ただただ入国管理センターの職員に非人道的な、腐った食事を与えたり、体調不良を訴えている人間を無視したりするのを、やめていただきたいと言っているだけです。

塀の向こう側と心がつながった瞬間

 入国管理センターの建物からはスポーツをしている時のような歓声が聞こえてきましたが、1時間ほどした頃に建物から「ありがとう!」という言葉が聞こえてきました。確かに「ありがとう!」と言っていたと思います。今はまだ実際に牛久に来るほどの行動を起こす人たちは50人ほどですが、一人でも多くの方にこの現実を知っていただき、日本では人権が守られていないということを知っていただきたいです。いくら不法滞在しているからって、そういった人たちを殺していいわけがないし、イジメていいわけがないのです。  本当だったら、今すぐにこの問題を解決するために政治家が動くべきですが、外国人の人権を認めるのが大嫌いなネトウヨに支持されている安倍政権に、それを期待できません。そもそも安倍政権があらゆる不正を誤魔化し続けているので、法務省も誤魔化せば済むと思っているのでしょう。ここまでのところ、まったく改善される気配がないのです。 牛久大仏

選挙ウォッチャーの分析&考察

 茨城県牛久市は、自民党の葉梨康弘さんの選挙区です。葉梨康弘さんは東京大学卒の警察官僚で、日本会議国会議員懇談会、神道政治連盟国会議員懇談会、自民党遊技業振興議員連盟の議員です。籠池泰典理事長の証人喚問の際に質疑に立ち、やたら「嘘をついたら偽証罪になる」と脅していた人物です。  本当だったら、地元の問題として真剣に取り組むぐらいのことをしてほしいのですが、おそらく葉梨康弘さんの頭の中に「人権」なんていう文字はないことでしょう。なにしろ「日本会議」はカルト極右集団であり、外国人なんて殺しても構わないと思っているような人たちだからです。  本当は与党の人こそ真剣に取り組んでもらわないといけない問題だと思うのですが、ことごとく「日本会議」に毒された政治家が出世しているので、この国で「人権」が尊重されるようになるのは、まだまだ先だと言えるかもしれません。日本はけっして先進国ではないのです。 <取材・文・写真/選挙ウォッチャーちだい(Twitter ID:@chidaisan> ちだい●選挙ウォッチャーとして日本中の選挙を追いかけ、取材活動を行う。選挙ごとに「どんな選挙だったのか」を振り返るとともに、そこで得た選挙戦略のノウハウなどをTwitterやnote「チダイズム」を中心に公開中。立候補する方、当選させたい議員がいる方は、すべてのレポートが必見。
選挙ウォッチャーとして日本中の選挙を追いかけ、取材しています。選挙ごとに「どんな選挙だったのか」を振り返るとともに、そこで得た選挙戦略のノウハウなどを「チダイズム」にて公開中
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