ZARA創業者アマンシオ・オルテガ。今期受け取ったインディテックスの配当金は900億円

オンラインへの転換が今後のカギ

 今回の業績発表で注目を集めたひとつは、オンラインによる実績であった。その売上は25億3300万ユーロ(3293億円)で、インディテックス全体の売上の10%を占め、前年比41%の伸びだと発表した。  オンラインによる販売開始は他社に比べて遅く、2012年からZARAのアイテムの販売を始めている。導入に後発ではあったが、3月にオーストラリアとニュージーランドを新たに加えて、現在49か国でオンラインの販売が出来る体制にある。(参照:「Bolsamania」)  このオンライン販売は、発注してから最大3日以内までに購入者の手元に届く体制にあるという。昨年11月のブラックフライデーの時には1時間に24万9000件の受注があったそうだ。例えば、3月13日の昼の時間帯にZARAのオンラインショップを開けていたユーザーは4万6000人で、その15%はスペインで、その次は日本の3000人、そして3番目が英国だったそうだ。  インディテックスでは多くの他社同様にオンラインによる販売への比重が次第に大きくなっているが、店舗展開も市場を絞って集中的に多店舗化している。現在、97か国に7475店舗を構えている。先ず、ブランドによる店舗は次のようになっている。  ZARA 2251店、PULL&BEAR 979店、MASSIMO DUTI 780店、BERSHKA 1098店、STRADIVARIUS 1017店、OYSHO 670店、ZARA HOME 590店、UTERQUE90店(※インディテックス社サイト掲載最新値)  外国で店舗数が一番多いのが中国の638店、それに次いでロシア、イタリア、メキシコ、ポルトガル、フランス、ポーランド、トルコ、サウジアラビア、ギリシャ、日本、ドイツ、ルーマニア、英国、ベルギー、米国、ブラジル、韓国、アラブ首長国連邦という順になっている。特に、ロシア、トルコ、メキシコ、イタリア、サウジアラビアなどでの店舗数を増やすことに力を入れているという。  店舗でも小型ショップは閉めて、大型ショップに吸収するように市場の再編成を行っている。その結果、昨年は524店舗を開設したが、341店舗を閉鎖。よって双方の差である183店舗が新たに開設されたことになる。この店舗数は年度別に見るとこれまでの店舗開設ではもっと低い数字であるという。例えば、2007年はこれまでの最高で570店舗を開設している。  今年度は300~400店舗の開設を見込んでいるとしている。  更に、商品コントロールを瞬時にできるように2012年から始めたRFIDシステムの完全導入化も本格化させて行くとしている。  また店舗の増設とオンライン販売の更なるテクノロジーの発展を図る為に18億ユーロ(2340億円)の投資を予定しているという。(参照:「OK Diario」)  改善が必要とされているのは、オンラインで購入した商品を店で受け取りたいと要望している消費者がおよそ30%いるという点への対応である。その為に商品の引き渡しを専門にした倉庫を店に隣接するのであるが、その処理能力の改善が必要とされている。  例えば、ロンドンのスタンフォード地区の店に隣接して商品の引き取りをロボット化して、トータル2400個のパッケージを処理できる能力にするとしている。 <文/白石和幸 photo by Mike Mozart via flickr(CC BY 2.0)> しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営する生活。バレンシアには領事館がないため、緊急時などはバルセロナの日本総領事館の代理業務もこなす。
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営から現在は貿易コンサルタントに転身
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