ZARA創業者アマンシオ・オルテガ。今期受け取ったインディテックスの配当金は900億円

白石和幸

photo by Mike Mozart via flickr(CC BY 2.0)

 ZARAを傘下に収めるインディテックス(Inditex)は5月2日、創業者のアマンシオ・オルテガに2017年の収益から彼の所有株59.294%に相当する配当金の50%に当たる6億9300万ユーロ(900億円)を支払った。残りの同額は11月2日に支払われることになっている。

 彼の娘で後継者とされているサンドラ・オルテガも今回5900万ユーロ(76億7000万円)、そして11月に残り同額を受け取ることになっている。(参照:「El Periodico」)

巨額の配当金をアマンシオは何に使う?

 オルテガは不動産事業を拡大しており、この配当金の多くがその企業ポンテガデア(Pontegadea)に支払われ、世界の建物の買収などに充てられるはずである。また、慈善活動としてアマンシオ・オルテガ基金(Fundación Amancio Ortega)から社会事業として寄贈などを行っているが、そこにもこの配当金の一部が回されると思われる。

 ポンテガデアの昨年11月までの資産は67億1900万ユーロ(8740億円)で、世界9か国、英国、米国、カナダ、メキシコ、韓国、イタリア、ポルトガル、フランスそしてスペインで不動産事業を展開している。

 例えば、スペインではスペインで2番目にランキングされているBBVA銀行の本社ビルやZARAのライバルの一つPRIMARKが入居しているマドリードとロンドンの建物はポンテガデアが所有者である。(参照:「Voz Populi」)

 一方、アマンシオ・オルテガ基金の場合は一番最新データー2016年度の場合だと教育分野に1000万ユーロ(13億円)、社会分野に450万ユーロ(5億8000万円)を充てている。(参照:Fundacion Amancio Ortega

売上増ながら、やや成長に翳りが見えるインディテックス

 アマンシオ・オルテガの、この2つの事業の礎になっているインディテックスの昨年度の売上は、253億3600万ユーロ(3兆2940億円)で、前年比9%の伸びを見せた。これまで売上上昇率は11.5%から15.5%といった高い率の伸展を記録していたが、他社同様に繊維業界が幾分低迷しているのが影響しているようだ。(参照:「OK Diario」)

 因みに、ZARAだけの売上に限定して見ると、166億2000万ユーロ(2兆1600億円)で、インディテックの売上の66%を占め、前年比8%の伸びとなっている。(参照:「El Mundo」)

 粗利は142億6000万ユーロ(1兆8540億円)となり、売上の56.3%をを占め、前年の56.8%と比較して僅かに減少している。しかし、経常利益は33億6800万ユーロ(4380億円)と、前年比7%の伸びとなった。

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オンラインへの転換が今後のカギ

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