世界的に問題も多い無許可民泊。スペイン・パルマではマンション民泊が全面禁止に

白石和幸

photo by klarandreas via pixabay(CC0 Public Domain)

 世界的に拡大している一方でさまざまな問題も起きている「民泊」。

 スペインのパルマ・デ・マジョルカ島の首府パルマ市(人口44万人)は条例にて7月以降、これまで観光客に貸していたマンションのレンタルが禁止されることになった。同市内で観光客にレンタル出来るのは一戸建ての家だけとした。

 外国からの観光人口が急増しているスペインで、パルマ・デ・マジョルカは観光客が好んで訪れる所である。島全体の人口は100万人を幾分越える人口であるが、観光シーズンのピーク時には島の人口は200万人にまで膨れあがる。その内訳は、英国、フランス、ドイツからの観光客が全体のおよそ25%を占めている。(参照:「Ultima Hora」)

 その影響で、外国からの観光客がエコノミーに宿泊できる手段としてマンションの所有者が彼らに一時的にマンションを貸すことができるようにするというサイドビジネスとしての「民泊」が最近流行っている。この手段によって、マンションの所有者には副収入がもたらされるということで、スペイン全体で景気の低迷している時にもってこいのビジネスとなっているのだ。

2万室のマンション民泊も、9割以上無許可

 2015年から昨年までパルマ市内にこのような目的で提供されているマンションの部屋は2万室あるという。ところが、このほとんどが無許可民泊で、ちゃんと市役所からレンタルできる許可をもらって規約通りの部屋にして提供しているのは僅か645室しかないということが調査で明らかにされている。よって、無許可で貸しているマンションの持ち主はその収入に対しても税金を払っていないことも問題視されている。(参照:「El Pais」)

 そして、無許可・許可に限らず、このマンションにおける民泊がさまざまな問題を起こしているのだ。

 観光客に貸しているマンションの建物には地元の住民も住んでいる。問題は観光客が夜遅くまで部屋で騒いだり、マンションの共有する通路やエレベーターを汚す、といったことから地元の住民から不満が募っているのである。また、酔っぱらって路上で立ちションを平気でするといったことも起きている。

 地元の住民の不満を如実に示す現象として、2014年に市民から民宿している観光客に対する苦情が市役所に伝えられている件数は、42件であったのが、昨年は192件に急増しているのである。このせいで観光客に貸しているマンションの持ち主が払った罰金は40万ユーロ(5200万円)にまでに膨れ上がっているのである。(参照:「El Pais」) 

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賃料も数年で4割高騰

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