叱られているのにヘラヘラしている部下を、さらに怒鳴ってはいけない理由

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真剣に怒っているのにニヤニヤしている部下をみると、誰しもが激昂しがちであるが……

 こんにちは。微表情研究者の清水建二です。本日は、叱られているときに笑っている人の謎とその対応法について考えたいと思います。  新入社員や部署移動による人的交流の変化が少しづつ落ち着き、職場の雰囲気が安定してきた梅雨を迎える前の穏やかな今日この頃。新しいチームをまとめるチームリーダーや課長、部長の始めの試練。それは部下を「叱る」ということではないでしょうか。 「まだ研修中だから」とか「まだ新しい部署に慣れていないから」とかいう理由で仕事のミスを多めに見てきた期間もそろそろ終わりです。叱るときには叱る。言うべきことはハッキリ言う。問題はその伝え方です。  仕事でミスをした部下はどの程度反省しているのだろうか?  ミスをした部下にどの程度の厳しい言葉、どんなアドバイスが適当だろうか?  こうしたことを色々考えながら仕事をミスした部下を叱っていたところ、部下が「ヘラヘラ」しています。この態度に思わず感情的に……。  よくある展開です。  この部下は仕事のミスをなめているのか? 学生気分が抜けていないのではないか? 自分に敬意を払っていないのだろうか?  色々なネガティブな想いが巡るでしょう。  しかし、ちょっと待って下さい。こうしたネガティブな原因がその通りである可能性もありますが、全く見当外れの可能性もあります。私たちの中には、ネガティブな体験、本場面でいうところの「叱られる」という体験を経験しているとき、笑ってしまう人が一定数存在するのです。  ここで少しみなさんの人生を振り返ってみて下さい。子どもの頃、親に叱られている兄弟・姉妹、学生時代、先生に叱られている友人、部活で先輩に叱られている後輩……などなど、こうした場面で叱られているのに「笑っている」人、いませんでしたか。いたと思います。  この笑顔の正体は何なのでしょうか?  この笑顔は、ネガティブな状況に対処するために私たちに備わった心の防衛機能、正確には自己調整機能というものです。こうした機能を持つため、ネガティブな場面でも笑顔が現れることがあるのです。  表情フィードバックと言って、私たちの感情の働きには楽しいから笑うという方向性だけでなく、笑うから楽しくなるという方向性もあることが知られています。したがって、ネガティブな状況で笑顔になることで自分の気持ちがネガティブに落ち込むことを防ぎ、ポジティブにしようとしているのです(もちろん、往々にして無意識的にですが)。  なるほど、心を守るための働きなのね、では仕方がない…とはなりませんね。いくらそうした機能があることを頭ではわかっていても叱っている部下が笑顔を見せていたら、こちらは「何、ヘラヘラしているんだ!」と感情が高ぶってきてしまうかも知れません。
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「何笑ってんだ、コラ!!」と怒鳴る前に、確認すべきこと
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