どこに勤めてもクビだったアスペルガーの女性が、年商1億円社長になるまで<1>

和場まさみ
アズ直子氏

「アスペルガー(自閉症スペクトラム)には特別な才能があると言われますが、そんな甘いもんじゃない」と話すアズ直子氏

 空気が読めない、常識が通じない、言動や服装が個性的、こだわりが強い、コミュニケーションが苦手―これは「アスペルガー症候群」という発達障害者の持つ大きな特徴の一部だ。

 近年、医療現場では「自閉症スペクトラム症」という診断名に改定されたが、一般的には「アスペルガー」や「アスペ」のほうがわかりやすいだろう。

 10年ほど前から世にぽつぽつと出始め、ここ数年で「アスペ」「コミュ障」という病名は広く知られるようになった。現在では関連書籍が1000冊余りも出版されている。その立役者となったのが、今回紹介する一般社団法人マスターセラピストトレーニング協会代表理事で、有限会社アズ代表取締役のアズ直子氏だ。

 アズ氏自身も、アスペルガー症候群と診断された一人。6年前に出版した書籍「アスペルガーですが、妻で母で社長です。」(大和出版)がベストセラーになったことがキッカケとなり、発達障害者の世界に旋風を巻き起こしたのだ。

 アズ氏が手がける主な事業は、発達障害者に向けての講演会やセミナーの開催と、植物から抽出されたエッセンスを飲むことによってさまざまな不調が改善される「バッチフラワーレメディ(TM)」の通販。年商はまもなく一億円に到達すると言う。

 エジソン然り、ココ・シャネル然り、昔から「アスペルガーには天才が多い」と言われているが、現実はそんなに甘くないとアズ氏は語る。

「これまでの苦労は人並み以上、現在も8割はうまくいっていない。ただ売り上げだけは倍々の伸びでここ数年、右肩上がりなのは確かです」(アズ氏)

その理由はどこにあるのか。妻、母、社長という三役をこなすアズ氏のビジネスの履歴を辿る。

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どこに行っても空気が読めず、追い出される。ついに引きこもるようになり……

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空気が読めない・融通がきかない・感情の凹凸が激しい マンガでわかる 私って、アスペルガー!?

アスペルガーの基本から、苦手なコミュニケーション克服法について、また、常識との上手な使い方、「感情」と「体調」を快適にするコツ、さらにはアスペルガーでも「自分らしく」生きる方法など、読むだけでラクになり力がわいてくるヒントが満載

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