韓国の女子高で“#MeToo”! セクハラ教師軍団に鉄槌が下される

安達夕
容華女子高

容華女子高の窓に張られた「#Metoo」の文字(同校フェイスブックページより)

 韓国・ソウルにある容華(ヨンファ)女子高校で、学校校舎の窓にポストイットで「#ME TOO」、「#WITH YOU」などの文言を貼り付けて、ついに女子生徒たちが教師の性暴力問題を告発した。

 韓国社会全体を揺るがしている「#Me Too」運動はとうとう教育の場にまで浸透。SNSを通じて、瞬く間に拡散されている。いま韓国の教育現場で何が起こっているのだろうか。

 報道によると、今回の騒動に先立ち、同校の卒業生96人が自主的にアンケート調査を実施。在学時代に、男性教師たちから頻繁にセクハラを受けたという内容を大統領府が運営する苦情サイトで暴露し、該当教師に対する調査と処分を要求した。

 卒業生たちの投稿によると、同校の男性教師4人は授業中に性的な発言を繰り返し、学生のお尻や胸を触ったり、唇や頬にキスをしたりすることまであった。報告を受けた市教育庁はこの情報に基づき、今月6日から在校生全1103人を対象にアンケート調査を実施した。

 同校の生徒たちは一部の教師による性的暴力の事実を伝え、学校の積極的な取り組みを促すために学校のいたるところにポストイットを貼りつけた。「#ME TOO」、「#WITH YOU」、「WE CAN DO ANYTHING」など、性暴力に対して堂々と反抗していくという強い意志を示し、在校生たちは、卒業生たちの告発に応えてみせた。

 学校側は学生たちによる「告発」に猛反発。中には「推定無罪」の原則(裁判で有罪判決を受けない限り、罪を犯していない人として扱うこと)を知らないのか!」と叫びながらポストイットをはがしていく教員の姿もあったという。校内には「ポストイットをはがしなさい」との放送が流れ、学校側はこの騒動を収拾させることに躍起になった。

 そればかりでなく、今から16年前の2002年。この学校では、ある「事件」が起きていた。

「ホ・ソンヘ事件」と呼ばれているその事件は、今回の騒動と内容が類似している。(参照:m.cafe.daum.net

 当時高校2年生だったホ・ソンヘさんは、友人から、教頭によるセクハラ被害の相談を受けた。

 早急に解決を望み、ソウル市教育庁のサイトに、教頭による友人のセクハラ被害を投稿。後日、この投稿を知った教頭が、書き込んだホさんを名誉毀損で告訴した。

 検察によって連日行われる、調査と聞き込み。その際に、ホさんが友人のセクハラ被害を話したところ、「娘のように思っただけではないか」と軽く流され、相手にもされなかった。結果的に検察側は、ホさんを起訴猶予にした。

 学校側はこの処分を受けて「学校と教員の名誉を毀損した」という理由でホさんを退学処分にした。当時「不正処分」だと声をあげ、ホさんを復学させようと戦った3名の教員も、教頭によって名誉毀損罪で告訴され、罷免されている。

 この不当な退学騒動は「教頭の職権乱用」として、同校の学生会や父母会、全国教職員組合をも巻き込んだデモにまで発展。結果的にホさんは復学となったが、復学できた理由は「救済の観点から」。学校側は本質である事件の真相には言及を避け、どこまでもホさんの主張は否定されたままだった。

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少女たちはいつか大人の強い女性となり、不埒者に裁きを下す

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