<現役愛人が説く経済学29>富裕層男性ほど愛人とは「コト消費」を好む傾向

デキる富裕層ほど愛人に現金を渡したがらない

 こんにちは。東條才子と申します。ごく普通の金融系OLと並行して、富裕層男性を対象に「愛人ビジネス」を展開しているものです。  前回は「不動産王に3億貢がせた『共犯関係マーケティング』」と題しまして、男性と共犯関係を築くマーケティング手法をご紹介いたしました。多額の利益を得るには、ときにクライアントから冷静さを失わせることも必要なのでございます。  前回、登場していただいた不動産会社社長のBさんは、1人の愛人と別れる際に3億円という大金を与えました。彼の事業規模を考えますと、決して赤字を招くような金額ではございませんが、常識的には大変な金額です。本妻からすれば「愛人に3億円あげるなら、私に使ってほしい」と思われるでしょう。  愛人には、男性から金銭を授受しているイメージがあります。私の愛人ビシネスでも金銭的な利益をあげることが第一の目的なのですが、実は愛人サービスの対価として「金銭(現金)」をいただくのは非常に難しいのです。それこそ、冷静さを多少失っていただかないと現金はいただけません。  大きな理由は、愛人を求める富裕層男性にとって、現金のコストパフォーマンスが悪いからです。私が見てきたケースでは、年収が億単位の男性でも、愛人に数千万の「現金」を注ぎ込むことはほとんどありません(一部はもちろんございますが、簡単に与えることはありません)。  そのかわり、高級ディナーや旅行、マンションなどを買い与えるケースをよく目にします。  お金持ち男性が、愛人に現金を与えない理由はとても簡単です。まずは「会社の経費」や節税にならないから。彼らは合理的な思考をしますから、どうせ貢ぐなら経費になるものがいいと考えるクセがあります。  不動産や、金品などの装飾品といったモノをプレゼントすることは比較的理にかなっておりますが、現金はよほどの粉飾決算でもしないかぎり、経費にできません。愛人に与える経済的なメリットが薄いのです。
次のページ
金持ち男性は「コト消費」をしたがる
1
2
バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会