Photo by Burak Kebapci from Pexels
2017年の日本株パフォーマンスとIPOインデックス
企業がIPO(株式公開、上場)した日の株価が、その後も最高だったとしたら、「上場ゴール」と見做されて、投資家にとっては最悪だろう。
IPOをおこなった銘柄のその後の株価動向をトレースする指標として、過去1年間に上場した企業の株価の値動きを示す「QUICK IPOインデックス(単純平均)」というものが存在する。2017年、「QUICK IPOインデックス」は、年間で約69%上昇し、過去10年間では2013年に次ぐ上げ幅となった。(参照:
日経新聞)
2017年の日本株のパフォーマンスは、日経平均+19.1%、TOPIX(東証株価指数)+19.7%、東証2部+39.1%、日経ジャスダック+44.2%、東証マザーズ+30.7%(参照:
マネックス証券)であった。これらと比較しても、「QUICK IPOインデックス」は+69%であることから、直近のIPO銘柄のパフォーマンスの方が他のベンチマークを上回る。ざっくり言って、中小型株が大型株よりもパフォーマンスが良く、また、上場してからの期間が短い株の方が、期間が長いものよりもパフォーマンスが良いのかもしれない。
米国にもIPOインデックスが存在する。ルネサンス・キャピタル・インターナショナルによる“Renaissance IPO ETF”(IPO)である。
ルネサンス・キャピタル・インターナショナルは、米国コネチカット州グリニッジに本社がある調査会社である。ルネサンス・キャピタル・インターナショナルは、「ルネサンスIPOインデックス」を設計している。「ルネサンスIPOインデックス」は、直近5日から2年以内に新しく上場した企業の80パーセントの株式によって構成されているが、“Renaissance IPO ETF”は「ルネサンスIPOインデックス」に連動することを目標とする上場投資信託(ETF)である。
1月30日時点、“Renaissance IPO ETF”の過去1年間のパフォーマンスは+32.2%で、S&P500の+23.9%をアウトパフォームしている。
上場ゴールでなければ、一般的に、上場したばかりの企業の方がより成長力があるのは、想定できる。