クレカでタッチ決済、銀行アプリで個人間送金……欧州のキャッシュレス事情
電子マネーが百花繚乱の現在、「Suica」や「PASMO」といった交通機関系のものから、セブンイレブンの「nanaco」、docomoが提供する「iD」、JCBとイオンクレジットサービスが開発した「QUICPay」、「楽天Edy」など、その種類は増え続け、もはや日常生活に欠かせないものとなっている。
こうした電子マネーはあらかじめお金をチャージする「プリペイド式」と、利用後に銀行口座から引き落とされる「ポストペイ式」の2種類が存在する。いくつも利用し、そのたびに使い分けるのはやや面倒だが、昨年には電子マネーやクレジットカードをひとまとめに管理できる「Apple Pay」の国内サービスが開始されるなど、キャッシュレス化の波は確実に大きくなっている。
しかし、日常的に利用していると意外にも思えるが、海外と比べると日本のキャッシュレス決済の比率はまだまだ低い。’15年の時点では電子マネー、デビット、クレジットカードでの決済比率は約19%にとどまっており、アメリカ(約41%)、韓国(約54%)、中国(約55%)の半分以下。東京オリンピックに向けて増える訪日外国人への対応や、フィンテックを推進するため、金融庁と経済産業省は’27年までにキャッシュレス決済の比率を40%までに引き上げることを打ち出している。
では、海外でのお財布事情はいったいどのようになっているのか? 先日筆者が訪れた東西ヨーロッパの例を見てみよう。
最初に訪れたのは東欧ポーランド。ワルシャワ空港から市内への移動には電車を使ったが、駅にあるどの券売機でもクレジットカードが利用できた。特にキャッシュレス決済の進歩を感じたのはクレジットカードのタッチ機能だ。日本と同じくICチップをリーダーに通しての決済も行われているが、磁気ストライプ使った支払いは飲食店や公共交通機関ではほとんど目にすることがない。
長距離移動の際は窓口に並んで乗車券を購入したが、筆者のクレジットカードにタッチ機能がついていないことがわかると、露骨に迷惑そうな表情をされ、ゴソゴソ古いリーダーを出してもらうハメになった。
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