岸勇希氏のAmazonレビューを荒らしても、はあちゅう氏は喜ばない<北条かや>

Amazonのレビューが荒れている岸氏の著作『コミュニケーションをデザインするための本』(2013年、電通出版)

北条かやの「炎上したくないのは、やまやまですが」【その9】

 ブロガーで作家のはあちゅう氏が、元電通のクリエイティブ・ディレクター岸勇希氏のセクハラ・パワハラを告発し、大きな話題になっている。ハリウッドで、女優たちが有力者のセクハラを告発するムーブメント「#metoo」が日本にも上陸した影響だ。  彼女が勇気を出して声をあげたおかげで、起業家の椎木里佳氏やお笑い芸人のたかまつなな氏など、多くの有名人が「#metoo」に賛同し、性暴力を告発する流れが加速しそうだ。  このムーブメントに関してはまだ、自分の中でも意見がまとまっていないが、ひとつだけ言いたいことがある。  きちんと謝罪をした岸勇希氏の、Amazonレビューが荒れているのは「おかしいだろーーーーー!」これである。

大半が「星1つ」の最低レビュー

 12月19日現在、岸氏の著作『コミュニケーションをデザインするための本』(2013年、電通出版)のAmazonレビューは、荒れに荒れまくっている。同著は初版が2008年の発行にもかかわらず、はあちゅうさんがセクハラ・パワハラを告発した2017年12月17日以降に書き込まれたレビューが3分の1を占めている。大半が「星1つ」だ。  どうやら、ツイッターアカウントを削除した岸氏に「直接攻撃」ができないと踏んだ人たちが、「間接攻撃」としてAmazonレビューを荒らしにかかったと見える。 「終わってるよね。セクハラパワハラ○○さん。コミュニケーションをデザインする前にあなたの人間性を根元から治してください。あっ、もう治らないか。はあちゅうさん、頑張ってください」(※○○はあまりにひどい言葉なので伏せ字にしました)  とか、 「この本はコミュニケーションに関する内容になりますが、この著者から何一つとして学ぶべきことはないと思いますので、購入する必要性もないと思います」 「頭おかしいやつがコミュニケーション語るな。何をデザインすんだよ」  など、明らかに誹謗中傷でしかない「レビュー」の数々。おかしいだろ、これ。お前たち、少なくとも、買って読んでから書き込めよ……。
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「読む価値がない」ってレビューを書く人の目的は、ほぼ100%嫌がらせ
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【※お詫び:記事中ではあちゅう氏と岸勇希氏が「和解したんですよね?」との表現がありましたが、著者の誤認でした。ご指摘を受けて当該部分を訂正しますとともに、深くお詫び申し上げます。】
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