「日本買い」する外国人投資家。長期投資家はこれから参入!?
先物(短期)⇒現物(長期)に資金がスライドする買いトレンドは本物だ。この秋、日経平均株価は21年ぶりとなるバブル後最高値を更新した。この上昇を支えているのが、東証の売買代金の6割以上を占めるとされる外国人投資家だ。彼らの狙いはなんなのか、そしてその動向に便乗して儲ける秘策を紹介する。
「過去の高値を更新していくような強い上昇相場は、外国人投資家の力なしでは起こり得ません」
そう話すのはフィスコ株式アナリストの田代昌之氏だ。
「日本の投資家はバブル崩壊後の下落に慣れきっていて高値を買えないし、上がればむしろ売ってくる。一方、史上最高値を更新し続ける欧米市場がスタンダードである外国人は、上がるほど買う順張り投資が基本姿勢だからです」
今や外国人投資家は東証の売買代金シェアの6割以上を占める。
みずほ証券のチーフ株式ストラテジストの菊地正俊氏は、彼らの「正体」についてこう解説する。
「投資信託やヘッジファンド、年金基金などがあり、莫大な資金力と影響力を誇ります。世界最大の運用会社であるブラックロックの運用資産は600兆円超とされ、トップ来日の際は安倍首相と面会したほどです」
この秋の外国人投資家の買いの背景には、複数の要因があるという。
「引き金は米10年債利回りの底打ちですが、衆院選での自民圧勝で黒田日銀総裁の再任と金融緩和の継続が濃厚になったことが安心感につながりました。さらに日本企業の中間決算が予想を上回って好調だったことで買いが膨らんだと考えられます」(菊地氏)
「先進国の株価で史上最高値を更新していないのは日本だけ。ブレグジットの行方が不透明なイギリスでさえ記録的な高値にあり、出遅れている日本株に注目が集まりました」(田代氏)
買い専門の長期投資家はこれから参戦してくる
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