エクアドル政府、保護中のアサンジ氏にカタルーニャ問題について「黙ってろ」と厳命

白石和幸

 この様な下地があって、エクアドル政府がついにアサンジに警告することを決めたのは、スペイン紙『El Pais』が11月9日に、”カタルーニャの独立運動を奨励すべく広報活動を企画してEU内でそれをネットや雑誌を通して広めているオリオル・ソレールとアンドゥレウ・グリンヨーの二人がロンドンのエクアドル大使館にアサンジを訪ね、彼らの会談は4時間続いた”ということを暴く報道をしたことが最終的な決め手になったのだ。

ロンドンのエクアドル大使館から出てくるカタルーニャ独立活動家の姿を報じる「El Pais」紙

 この二人のカタルーニャ独立活動家のエクアドル大使館訪問が、エクアドル政府をしてアサンジに自制を促す決断を下す時だと感じたのであった。また、その前の9月にもアサンジはエクアドル大使館とバルセロナ大学とを繋ぐビデオ会議を行ってカタルーニャの独立を促進させる発言をしていたこともエクアドル政府の今回の決断をより確かなものにさせていた。

 その上、このままではエクアドルとスペイン及びカタルーニャの独立に反対しているEUとの外交関係にマイナス影響するとエクアドル政府は判断。そして遂に、アサンジにカタルーニャの独立問題には関与しないようにという警告を行ったのであった。

 これに対して、アサンジはエクアドル政府の意向に沿う形での振舞いを約束したという。

<文/白石和幸>
しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営する生活。バレンシアには領事館がないため、緊急時などはバルセロナの日本総領事館の代理業務もこなす。

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