駅前の銅像と一緒に泊まれる部屋!? 「マーライオンホテル」に続く「新作」があの温泉地に
「西野達in別府」の期間中、別府市内には「油屋ホテル」のみならず数多くの西野達作品が展示されている。そのなかでも最もシンボリックなものが「別府タワー地蔵」だ。 「別府タワー地蔵」は西野氏が市内の公衆温泉に祀られているお薬師様からヒントを得たものだといい、1957年に建築された別府タワーを巨大なお地蔵さまに見立てたもの。「別府タワー地蔵」に見守られて
西野氏がこれまでに手掛けた作品のなかでも最大級のもので、会期中、別府タワーには目・口・よだれかけが取り付けられて「巨大なお地蔵さま」として温泉街を見守ることになる。これほど大きな建造物を街に溶け込むかたちで作品化してしまうのは西野氏ならではだ。別府の街を見守る「別府タワー地蔵」。別府タワーは東京タワーと同じ内藤多仲氏が設計したもので、東京タワー完成の前年に完成。お地蔵さまの柔和な笑顔は登録有形文化財に指定されたレトロなタワーとマッチしており、約2か月間限定なのが勿体ないくらいだ。
このほかにも「一度別府に来たら離れられなくなる」ことを表現したインスタレーションなど、西野氏の作品は別府市内の商店街や使われなくなった地下街、小さな空き地など各地に点在する。 「西野達in別府」は12月24日まで開催されており、会期中にはアーティストによるトークセッションなど様々なイベントも予定されている。別府タワーの展望台には200円で上ることができる。温泉街の夜景もまた魅力的
なお、別府市内では12月3日まで市民参加型のアートイベント「ベップアートマンス」が開催されているほか、過去に開催されていた「別府現代芸術フェスティバル『混浴温泉世界』」の際に生まれたアート作品も市内各地で鑑賞できる。合わせて空襲に遭っていない別府ならではの「近代建築めぐり」を楽しむのもオススメだ。 ぜひ、この機会に別府に来て、温泉とアートの魅力にどっぷりと浸かってみてはどうだろうか。「別府の魅力から逃れられるか?」
商店街の路地に突然現れるこの作品。「引っ越して来たら離れられなくなる」ことを表現したもので、引越しのトラックを街灯が串刺しにしている。訪れる際の目印は「ファミリーマート別府流川店」と「寿温泉」だ。
- 「別府タワー地蔵」を望むトキハ百貨店の屋上(12階)には2015年の芸術祭の際に完成した淺井裕介氏による巨大な屋上画「海と山の間で生きている」が
- 2015年の芸術祭では我らが都市商業研究所による「デパートに行こう!」展も開催された。もちろんこちらは終了済みだが、別府ではこうした参加型のアートイベントが度々開催されている。
- 12月3日まで開催中の「別府アートマンス」では商店街、百貨店、旅館など市内各所で数多くの作品展示が行われている。市内3ヶ所の旅館で開催されている「猫べっぷ展」は、温泉街の路地裏に潜む猫たちの魅力が満載だ(11月30日まで)。
- 別府では近代建築めぐりも楽しめる。別府駅西口近くの田の湯町にある「別府市公会堂」。東京中央郵便局(現:KITTE)などを手掛けた吉田鉄郎氏の設計で1928年に完成した市民ホールだ。
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※都商研ニュースでは、今回の記事のほかにも下記のような記事を掲載中
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