参加費1万3800円の“高級”バイクエクササイズ・フェスに4000人が集まるワケ
この日のイベントはSS席1万3800円、もっとも安いA席でも9800円と、なかなかの高額だ。にもかかわらず、チケットは発売即完売。
前述のカリスマインストラクターが登壇することも理由のひとつだろうが、なぜここまで人気なのだろうか。前出の広報担当、下渡さんに聞いた。
「暗闇でひと目を気にしないというのが、日本人の性格に合っているのかもしれません。普段の生活では、恥ずかしがり屋で、自分を解放できないという人でも、素直にハイテンションになって声を出したりできるので、ストレス解消にも繋がるという声も聞きます。もちろん、テンションを上げるだけではなく、今流行のマインドフルネスや思考整理にも効果があるようで。参加者のなかにはには、企業の社長さんや経営者の方も多くいらしゃいます」
また、ここ数年ブームの「モノ消費」から「コト消費」という流れにも乗っているという。
「エクササイズもダイエットのために、自宅で一人黙々と行うのではなく、今この瞬間にしかない時間と空間をみんなで共有することで生まれるライブ感を楽しみたいという方が増えてきている。また、大勢で音楽に合わせて運動すること独特な魅力に惹かれる方もいらっしゃいます」
さまざまな市場が成熟しつつあるなかで、エクササイズも日々、思いもよらない進化を遂げているのだ。
<取材・文/井野祐真 撮影/難波雄史(本誌)>
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