北朝鮮ミサイルのせいで開催が危ぶまれる平昌五輪、しかし韓国側は「北の参加を歓迎」

安達夕
 フィギュアスケートのシーズン到来で、羽生結弦選手や本田真凛選手の活躍に注目が集まっているが、彼らが金メダルを目指す韓国・平昌冬季オリンピックが危機的な状況となっている。

 韓国の中央日報の報道によれば、開催まで130日ほどに迫った平昌五輪の入場券の販売が一向に進まないという。

 平昌冬季五輪組織委員会が提出した資料によれば、入場券の総発売枚数が約27万枚程度になるのではと予想されている。これは販売目標枚数である107万枚の約27%にしかならない。ちなみに、販売予想枚数27万枚のうちの17万枚は、既に海外で販売し終えたものであるから深刻だ。

 また種目間の人気の温度差も顕著だ。人気種目であるスピードスケートのショートトラック競技の入場券は、前回大会より2倍以上高く設定されているにも関わらず2万5千枚以上販売されており、既に目標値の62%を達成している反面、ボブスレー等の不人気種目の販売数は目標値の10%程度に留まっている。

 3月に開催されるパラリンピックの状況は更に暗澹としている。今月12日までの販売枚数は、開会式・閉会式を含め361枚しか売れていない。目標枚数の22万枚に対し僅か0.1%という結果だ。

 韓国・教育文化体育観光委員会に所属するノ・ウンレ議員は、「(朴槿恵前大統領の)国政問題に関わる疑惑や予算の削減、更には国民の無関心の三重苦の状態にある」としながら、多くの国民が関心を持つよう訴えている。

 平昌五輪の惨憺たる状況を受けて、文在寅大統領もパフォーマンスに熱心だ。9月5日から始まった、オリンピック入場券のオンライン販売を、自らが購入することによりアピールしている。

 文大統領が購入したのは、フィギアスケートの観覧券。フィギアスケートは浅田真央選手のライバルであり、「国民の妹」と呼ばれた韓国の大スターキム・ヨナ選手の影響もあり、スピードスケートに負けず劣らない人気種目だ。

 大統領が入場券を直接購入する姿を見せ、平昌五輪の入場券を一枚でも多く売りたいところであろうが、販売の促進どころか、より危うい状況になっている。それが、北朝鮮のミサイル問題だ。

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韓国にとっては朝鮮半島の平和と安全をアピールする絶好の機会

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