5分で終わった東京朝鮮高校無償化裁判。1200人集結した集会で支援者ら悔しさ爆発
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しかし、朝鮮高校も条件を満たしているとして申請するも民主党政権下では判断先送りにされて、2012年12月、政権交代し第2次安倍内閣が成立すると、翌年2月に下村大臣が正式に無償化対象から除外する決定をした。下村大臣はその理由として、北朝鮮による拉致問題を上げ、朝鮮高校が朝鮮総連や北朝鮮からの支配を受けている可能性は否定できないなどを理由に挙げている。
下村大臣の判断は不当だとして、2013年2月17日、朝鮮高校の現役生62人を原告として1人あたり10万円、合計620万円を請求する国家賠償訴訟を東京地裁に起こした。同様の裁判は、福岡、広島、大阪、愛知でも起こされており、広島地裁では国側の勝訴、大阪地裁では学校側の勝訴と司法の判断も分かれていた。
開廷してから5分後、原告側の弁護団が「不当判決」「朝高生の声、届かず」の幕を掲げると取り込んでいたマスコミの無数のフラッシュが焚かれ、さらにその周辺からは泣き叫ぶ声と怒号が巻き起こった。
東京朝鮮中高級学校(東京都北区)が高校の授業料無償化から朝鮮高校が除外されたことは不当だとして訴えていた判決が東京地裁で出された瞬間だった。
9月13日午後1時半、東京地裁にはを約1500人が86席分の傍聴券を求めて列を作った。現役の朝高生も多く並んでおり、7月28日の大阪地裁での同様の裁判では勝訴しているためか抽選を待つ生徒たちの表情は明るいようにも思えた。
傍聴希望者が多くなったため午後2時開廷予定が10分ほど遅れ開廷した。最初の3分はマスコミによる撮影が行われ、田中一彦裁判長は、「主文を棄却。裁判費用は原告負担に」だけ短く伝え、そのまま退出。判決はマスコミ撮影より短く開廷してから5分足らずで終わってしまった。
原告弁護団によると、「判決では、朝鮮高校適応除外を決定した下村博文大臣(当時)の判断は文科大臣の裁量を逸脱しているとは言えない」との判断が示されたと明かし悔しさをにじませている。
高校無償化裁判は、2010年4月に民主党政権下で成立したすべての子どもに学ぶ権利で始まった支援制度で、公立高校は授業料を無料に、私立高校は、就学支援金を支給するもので、一定の条件を満たせば、外国人学校にも適応されるものだった。しばしば、「他の外国人学校は対象じゃないのに」などというろくに調べもしない人が叫ぶことがあるが、文科省のサイトを見ても、インターナショナルスクールやアメリカンスクール、中国や韓国系の外国人学校も適用の対象になっている。(参照:「1
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