まるでSF映画に出てきそう? イーロン・マスクがスタイリッシュな宇宙服を初公開

鳥嶋真也

イーロン・マスク氏が公開した、スペースXの宇宙服 Image Credit: Elon Musk/SpaceX

 今をときめく宇宙企業「スペースX」を率いるイーロン・マスク氏は2017年8月24日、自身のInstagramで、開発中の宇宙服の写真を公開した。

 まるで映画『インターステラー』で登場人物たちが着ていたような、ちょっとSFチックでスタイリッシュなその装いは、これまで米国やロシアが使ってきた宇宙服とは一線を画している。

 この宇宙服を着た宇宙飛行士は、いよいよ来年にも、同社が開発中の新型宇宙船に乗って宇宙に飛び立とうとしている。マスク氏とスペースXは、その先にいったいどのような未来を描こうとしているのだろうか。

美しさと機能性を両立させた宇宙服

 今回マスク氏が披露した宇宙服は、厳密には船内服や与圧服といって、宇宙船に乗る宇宙飛行士が着用し、万が一宇宙船が故障して空気が漏れたり気温が下がったりしても、搭乗員だけは耐えられるようにするための服である。戦闘機のパイロットが着るフライト・スーツに近い。

 ちなみに、宇宙服にはもうひとつ、宇宙飛行士が宇宙空間で活動するための「船外活動服」というものもある。緊急事態用の船内服とは違い、人間が宇宙で活動するために必要な装備をすべてもっているため、「一人用宇宙船」とも例えられるほど、かなりの重装備な装いになる。宇宙服というとこちらのほうが有名で、アポロ計画で月に降り立った飛行士が着ていたのもこのタイプだし、理科の教科書などによく載っている、青い地球と黒い宇宙を背景に宇宙飛行士が浮かんでいる写真で、写っている飛行士が着用しているのもこのタイプの宇宙服である。

 船外活動服に比べると、船内服はまだ軽装なほうではあるものの、それでも服というよりは着ぐるみに近く、大きくかさばっている。デザインも機能性が最も重視されているため、美しさや格好良さ、オシャレといったことには配慮されていない無骨なものになっている(その無骨さこそが美しく格好良いという見方もあろうが)。

 その点、今回マスク氏が公開した船内服は、ちょっとごつい普段着といった感じのスマートな形をしており、色も白とグレーの二色を使ってきれいにまとめられており、従来の船内服とは一線を画している。

 マスク氏も「美しさと機能性を両立させるのが難しかった」と語っており、機能性だけでなく見た目にも配慮したことが語られている。また、この写真のものは実物で、すでに宇宙船が壊れて空気が漏れた場合などを想定した、真空状態での試験も行ったという。

船外活動する宇宙飛行士。彼が着ているのは船外活動服といって、スペースXが公開した船内服の宇宙服とは異なり、この服そのものが小さな宇宙船のような機能をもっている Image Credit: NASA

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宇宙船も民間企業が運用する時代に

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