カード付帯の海外旅行保険は、大きく2つあり、1つは、無条件で適応される自動付帯。もう1つは一定の条件を満たすことで適応される利用付帯だ。
一般的に自動付帯は、年間費が発生するクレジットカードに多く、年間費無料のカードだと利用付帯が多い。年間費1万円以上のゴールドカードクラスだとカード名義本人だけではなく家族もカバーしてくれるものもある。
とはいっても単体の保険と比べカード付帯の保険は、保険金が少ないので、もしものときが心配だと思う人もいるだろう。
処方された薬には日本語の説明文が添えられている
確かに大手術が必要で治療費がカード付帯保険の上限をオーバーするケースもないわけではない。しかし、高額治療を実施する前には必ずしっかりと事前説明があるので、帰国して治療する選択肢もある。家族の渡航費や日本への帰国費用も海外旅行保険でカバーできるため、そのようなケースになったら医療機関側と徹底的に相談して欲しいと上海のT氏は話す。
加えて、カード付帯保険を選ぶポイントと意外な活用法をT氏が教えてくれた。
「5000万円、1億円と保険金が大きな死亡保険に目が行きがちですが、現実的な利用頻度で考えると疾病治療・障害治療保険に着目して保険金が多い保険を選ぶのがポイントです。多くのカード付帯保険の疾病治療・障害治療保険金は、200万~300万円となりますが、複数のカード付帯保険を持つことで、合算して増額することができます。たとえば、3枚分、それぞれ300万円の保険を持っていれば、合わせて900万円まで保険でカバーしてくれます。これなら一般的な単体保険の保険金1000万円とほぼ同額になります。そのため、複数のカード保険を持つことをお勧めしています。ついつい忘れてしまうので、自動付帯がいいでしょうね」
ちなみに一番大きな金額である死亡保険は合算されず、最高額の死亡保険金のものが適応される。