ウイダーinゼリーの投票キャンペーンで起きた大いなる悪ノリを、主催者は予想できなかったのか

「フレフレ、部活。母校にinゼリーキャンペーン2017」投票結果発表ページは異例の事態に(画像は公式HPより)

 森永製菓が行った、自社製品「ウイダーinゼリー」の販促キャンペーンがネット上を騒がせている。  このキャンペーンは、「フレフレ、部活。母校にinゼリーキャンペーン2017」と銘打ち、ウイダーinゼリーを購入するしないに関わらず、すべての人たちがスマホやPCを使って「自分の母校の部活に差し入れを出来る」というもの。  キャンペーン参加者(誰でも参加可能)たちは、ウイダーinゼリーの特設ページから、自身の母校を探し、更には自分が所属していた「部活」を探す。万が一、登録されていない場合は運営事務局に言えば追加登録もしてくれる。そして「部活を応援する」というボタンをクリックする。クリックは一日一回だが、日付が変わればまたクリック出来る。  このクリック数が全国1位になれば、特性のスペシャル垂れ幕(よく校舎に吊り下げられている「祝 全国大会出場!」のような垂れ幕)が送られ、全国1位~3位には、特製の「巨大ウイダーinゼリー」が送られる。  その他の部活には、応援クリックが10票以上入った部を対象に抽選を行い、全国の500の部活にウイダーinゼリーが1ケース(36個)送られるという。  このキャンペーンは、昨年度も行われ好評だったため、今年も開催された。キャンペーン期間は、6月1日から30日までの1か月間。  自分の母校、自分が所属した部を直接、応援・アピールできる機会とあって、特設ページの投票数は日ごとに伸びていく。筆者も、なんとも健康的で、且つ企業の販促キャンペーンとしては中々完成度が高いと感じた。ちなみに、このキャンペーンを運営しているのは大手広告代理店の電通である。
次のページ
瞬く間に「祭り」の標的に
1
2
3
4
バナー 日本を壊した安倍政権
新着記事

ハーバービジネスオンライン編集部からのお知らせ

政治・経済

コロナ禍でむしろ沁みる「全員悪人」の祭典。映画『ジェントルメン』の魅力

カルチャー・スポーツ

頻発する「検索汚染」とキーワードによる検索の限界

社会

ロンドン再封鎖16週目。最終回・英国社会は「新たな段階」に。<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

国際

仮想通貨は“仮想”な存在なのか? 拡大する現実世界への影響

政治・経済

漫画『進撃の巨人』で政治のエッセンスを。 良質なエンターテイメントは「政治離れ」の処方箋

カルチャー・スポーツ

上司の「応援」なんて部下には響かない!? 今すぐ職場に導入するべきモチベーションアップの方法

社会

64bitへのWindowsの流れ。そして、32bit版Windowsの終焉

社会

再び訪れる「就職氷河期」。縁故優遇政権を終わらせるのは今

政治・経済

微表情研究の世界的権威に聞いた、AI表情分析技術の展望

社会

PDFの生みの親、チャールズ・ゲシキ氏死去。その技術と歴史を振り返る

社会

新年度で登場した「どうしてもソリが合わない同僚」と付き合う方法

社会

マンガでわかる「ウイルスの変異」ってなに?

社会

アンソニー・ホプキンスのオスカー受賞は「番狂わせ」なんかじゃない! 映画『ファーザー』のここが凄い

カルチャー・スポーツ

ネットで話題の「陰謀論チャート」を徹底解説&日本語訳してみた

社会

ロンドン再封鎖15週目。肥満やペットに現れ出したニューノーマル社会の歪み<入江敦彦の『足止め喰らい日記』嫌々乍らReturns>

社会

「ケーキの出前」に「高級ブランドのサブスク」も――コロナ禍のなか「進化」する百貨店

政治・経済

「高度外国人材」という言葉に潜む欺瞞と、日本が搾取し依存する圧倒的多数の外国人労働者の実像とは?

社会