メンタル不調者が続出する組織の共通点。1万人以上面談した産業医が指摘する「はなす技術」とは?

 任せているのか、委ねているのか、はたから見ただけでは分かりにくいこともあります。  そのような時は、上長の部下に対する「会話の言葉=話し言葉」に注意するとわかることもあります。  例えば、部下にかける言葉で考えると、この「はなす技術」のある上司は部下に「やっているね」「がんばっているね」と言います。 「はなす技術」を持たない上司は、「やってね」「がんばってね」と言います。  この違い、おわかりいただけるでしょうか。  この「いる」が入っているだけで大きな違いがあります。 「やってね」「頑張ってね」は、確認の言葉です。相手を信じる度合いが低い時に使われる印象があります。相手ももしかして信用されていないかも?と感じている(いずれは感じる)可能性がある言葉です。  それに対して、「やっているね」「頑張っているね」は、承認の言葉です。  人間は、相手(上長)に見守られている、信じてもらえていると感じたとき、より「がんばろう」「やろう」と自発的にそう思えるのです。仕事への意欲や主体性が高まるのは、あくまで部下の自発的な行為です。できる上司は、この「いる」を上手に使い、部下のやる気、主体性を高めているのです。そして私の経験上、この”いる”を言えている上長の下ではメンタルヘルス不調者はほとんど出ません。
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上長は部下に花を持たせるべき?
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