米英の大手銀行トップらも騙されたなりすましメールの恐怖! 防衛対策は経営陣にこそ必要

岡本泰輔

日々精度が上がる一方のなりすましメール。その攻撃対象は経営陣なのである

 もし、皆様が勤めている会社の従業員の一人が、「なりすましメール」の被害にあったらどうなるでしょうか。
 個人情報、機密情報は流出していないか、会社のお金は大丈夫かなど、顧客への対応に追わることでしょう。その従業員は徹底的に非難され、処分される可能性も否定できません。

 しかしながら、今や「なりすましメール」の被害者は、一従業員にとどまりません。従業員のお手本となるべき会社トップが「なりすましメール」の被害にあう時代の到来。

「うちの社長は『なりすましメール』に引っかかったらしい」このような会話が、近いうち、社員食堂でも聞こえてくるかもしれません。

 笑い事ではない話ですが、このような脅威は現実となっています。

有名な外資系銀行CEOの多くが既に騙されている

 ゴールドマン・サックスCEO、シティグループCEO、バークレイズCEO、英中銀イングランド銀行総裁。

 有名な銀行のトップ、まさに雲のような存在のエリートが皆、「なりすましメール」被害に遭ったと報じられました。しかも、いずれも同じ犯人からの被害。

 これらのケースでは幸いなことに、機密情報など流出はなかったとされています。犯人の目的は金銭やハッキングではなかったようです。

 一連のやり取りを見ていると、犯人はむしろ、犯行を楽しみ、CEOを辱めるために犯行に及んでいるようにもみえます。

 ここ最近で最初の被害者は、バークレイズのステーリーCEO。ステーリーCEOは、バークレイズのマクファーレン会長になりすました犯人とメールのやり取りをしました。ステーリーCEOはそのメールで、「偽の」マクファーレン会長に対し、応援してくれることへの感謝の気持ちなどを伝えています。

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返信の仕方によっては、大問題に発展していた可能性も
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