プロレス用リングはこのように作られていた! その構造とマメ知識

実はゴム製ではなかったロープ

 続いてシートの上にキャンバスを敷き、鉄柱同士をワイヤーで繋いでズレを防ぐ。ロープと鉄柱を「ターンバックル」と呼ばれる金具で繋いで張りを調整し、リングを囲む垂れ幕と、ターンバックルを覆うコーナーマットを取り付けて完成だ。

手分けしてリングが組み立てられる

 ロープは全てゴム製だと思われがちだが、中身は鋼線をより合わせたワイヤーロープで、ゴムは表面を覆っているにすぎない(麻など植物繊維製のロープを用いるリングもある)。  ロープは素人が走ってぶつかると肋骨を折りかねないほどの硬度を持っている。レスラーがワイヤーに負けない強靱な肉体と、衝撃をコントロールできる技術を持っているから、柔らかそうに見えるだけなのだ。

非常に地味だが、重要な調整がある

 これもまた気付かれにくいのだが、リングを設営する場所によっては細かな調整が施されている場合がある。それは水平調整だ。  ローカルプロレス団体が地域イベントなどで大会を開催する際は、駐車場や広場が特設会場となる場合が少なくない。しかし、駐車場は水ハケを良くするため、わずかな勾配がつけられていることがある。

リングを水平に保つ職人芸

 リングをそのまま置いてしまうと、傾いたりゆがんだりする可能性があり、何より選手に危険が及ぶ。そのため勾配がある場所に設置する際は、鉄柱や支柱の下に板を敷くなどしてリングが水平にされている。

ゴツくて重いのが海外仕様

 国によってもリングの仕様は異なる。  日本で使用されるものと基本は同じだが、鉄骨部は分割できず一辺で一本だ。また鉄骨そのものも太めだったり、筋交いと呼ばれる斜め補強が施されたりしている。

重く頑健に作られている米国仕様リング

 部品数が少ない分、組み立てにかかる手間は少ないが、運搬には4トン以上の大型トラックが必要となる。日本では小さく分割でき、本体のみならば2トントラックに積めるリングが多い。
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コンパクトタイプのリングも存在する
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