Microsoft共同創業者ポール・アレンが世界最大の飛行機を開発!その正体は?

ストラトローンチの「ロック」。全長117mもの長大な翼をもつ"世界最大の飛行機"である Image Credit: Stratolaunch Systems Corp.

 全長117mもの長大な翼をもつ”世界最大の飛行機”が、6月1日に米国カリフォルニア州にある空港でお披露目された。  その名は「ロック」。この巨大な飛行機を飛ばすのは、ビル・ゲイツ氏とともにマイクロソフトを立ち上げたことで知られる、ポール・アレン氏が創業した「ストラトローンチ・システムズ」という企業である。  世界最大の飛行機というと、これまではソ連・ウクライナのAn-225「ムリーヤ」がその記録をもっていた。最大で150トンもの物資を運べる能力を活かし、巨大な建設機械、発電所や工場などの資材をはじめ、災害対応でも活躍。東日本大震災のときには日本にも飛来し、支援物資を送り届けている。  しかし、ロックはムリーヤとは違い、人や貨物を運ぶことを目的としていない。運ぶのはロケット、それも宇宙へ向けて運ぶのである。

世界最大の飛行機のひとつ

 ロックはその大きさもさることながら、「双胴機」と呼ばれる胴体が2つあるタイプの飛行機で、その変わった形でとりわけ人目を引く。その2つの胴体をつらぬくように長い主翼が走っており、真ん中で折れないかとちょっとばかり心配になるほどである。  この主翼の端から端までは、実に117mもある。ムリーヤは88.4mなので、圧倒的な長さである。ちなみに歴史を振り返れば、かの実業家ハワード・ヒューズが開発したH-4「ハーキュリーズ」という飛行機が97.5mという記録をもっているが、ロックはこれすらも超える。  もっとも全長は73mであり、ムリーヤの84mよりは短い。そのため厳密に言えば、世界最大の飛行機のひとつ、と呼ぶのが正しい。  ロックの離陸時の質量は600トン近くにもなる。これだけ巨大で重い機体を持ち上げる以上はエンジンも強力なものが必要になるため、ジャンボジェット機などに使われているエンジンを6基も装備している。
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いったい何を運ぶために……?
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