ただ、あくまでも市街地の中心だけになる。裏路地や郊外に行くと途端に圏外になるのは否めない。
また、Wi-Fiを設置している店舗側の認識もいまひとつわかっていない。
埼玉県草加市のある回転寿司店ではフリーWi-Fiと高らかに宣言したステッカーが店内にあった。そこで筆者は店員に声をかけ、パスワードを教えてほしいと訊ねた。するとほかの店員に訊きに行き、さらにその店員がほかに訊くというたらい回しが始まった。最終的に「すいません、誰もパスワードがわかりません。ネットで当店のホームページに入っていただき、登録していただくと使えるようになると思います」
と来た。「いや、そのホームページに入れないんですけど」と言うと、そうですか、とだけ苦笑いをして立ち去った。東南アジアなら田舎の喫茶店でさえWi-Fiが繋がるというのに、日本のWi-Fiは都心でなければまだまだこんなものだ。
とはいえ、有名な観光エリアのWi-Fiが1年でこれだけ進化したとなると、遅くとも2020年までには日本のWi-Fi事情はまったく変わるのだろうと期待できそうである。外国人観光客にも便利になり、リピーターも多数やって来るのではないだろうか。
<取材・文・撮影/高田胤臣(Twitter ID:
@NatureNENEAM)>