テスラモーターズがメキシコでエンジニアを募集した理由とは?

白石和幸

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 2003年創業のベンチャー企業「テスラモーターズ」がメキシコでエンジニアの雇用を開始した。ヌエボ・レオン州の首府モンテレイ市にて5月5日から8日までテスラで働きたいメキシコ人を募ったのである。その広報には「リンクトイン」を使ったという。生産体制の拡大と不足しているエンジニアを補う為である。

 テスラがエンジニアの雇用に米国人よりもメキシコ人に関心を示したのは、メキシコには世界の主要自動車メーカーが生産基地としており、現在メキシコには19の生産工場が存在している点が挙げられる。そこで経験を積んだエンジニア或いはエンジニアを目指す若者などを対象にして募集したのである。エンジニアの中でもロボット・エンジニアリング部門を中心に、オートメーション、車体、メカニカル・デザイン、プラスチック成型、プレス加工、品質コントロールなど15部門に亘るエンジニアを求めているとしている。

 更に、テスラがメキシコ人の雇用を望んでいるのは、テスラの創業者であるイーロン・マスクが大の労働組合嫌いだということもある。”労働組合は企業にとって有益にはならない”という考えなのだという。(参照:「El Confidencial」)

 その点、メキシコは労働組合は殆ど存在しておらず、仮に存在していたとしても、企業経営においてその影響力は非常に低いとされているのだ。それが理由で、労賃においても比較的安価に雇用できる。このことが、イーロン・マスクにとって、メキシコ人の雇用に関心を示している理由である。

 因みに、<「米国の自動車産業の平均時間給は25.58ドル(2865円)、テスラは17ドルから21ドルだ(1900-2350円)」>とテスラに勤務して労働組合の創設を望んでいるホセ・モランが確言したそうだ。(参照:「El Confidencial」)

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募集にはエンジニアが殺到

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