5月病になりやすい人に現れる3つの徴候――1万人を面談した産業医が診断
2017.05.13
前回の記事では、この5月病のリスクとなりえる3つの疲れ(心身・人・期待)の上手な取り扱い方について書かせていただきました。
今回は、5月病のリスクを解消できず、ストレスに潰されたり、メンタルヘルス不調になりかねない人の見分け方と、その対処法についてのお話です。ぜひ、あなたの職場でもご活用いただけますと幸いです。
人間は、新しい環境に適応しきれない時や、自分が許容できる以上のストレスを感じた時、そのような“いっぱいいっぱい”な状態が続くとき、その反応が「こころ」「からだ」「行動」の3つの形をとって現れてきます。
3つの形のうち、本人にとって分かりやすいのは「からだ」に出る身体症状です。逆に、分かりにくいのが「こころ」にでる精神症状です。また、他人が気づきやすいのが、「行動」に出る症状です。
ストレスによる精神症状はいろいろあります。
例えば「やる気が出ない」「何をするにも億劫だ」「なんとなく気持ちが沈む」「イライラする」「憂鬱な気分」「喪失感」「不安」「あせり」「集中力の低下」などです。
「調子の良いときの自分とは異なる自分がいるみたい」「こんな自分じゃないはずなのに……」と感じるものの、どうすることもできない状況ともいえます。
しかも、厄介なことに、このような精神症状は、目に見えません。そして、いきなりではなく徐々に現れるので自覚されにくい。さらに、多くの人は最初は認めたがらない、という3つの理由により気づかれず、見逃されやすく、対処されにくいのが実情です。
ゴールデンウィーク(GW)が明けました。GW明けから見られるさまざまなストレス・メンタルヘルス不調症状の総称を「5月病」と言います。
こころの症状は最も厄介
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