イトーヨーカドー屋上の「ハト」、4月から再登場!――12年ぶり復活、その背景は?

都市商業研究所
 業績不振にあえぐ大手総合スーパー「イトーヨーカドー」に救世主がやってきた。それは、あの長年親しまれた懐かしい「赤と青のハトマーク」。

 今春からイトーヨーカドーの一部店舗で広告塔屋の看板を変更する作業が開始され、経営陣の刷新により噂されていた「ハトマーク」の復活がついに現実のものとなったのだ。

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5月より「ハトマーク」が復活したイトーヨーカドー大森店。 (東京都大田区、5月7日、撮影:しゅう)

ハトのマークに込められた意味

 イトーヨーカドーは1920年に「羊華堂」として浅草で創業。その後、1945年に東京大空襲に遭い、戦後に北千住で営業を再開した。

 ハトのマークは1956年の「株式会社ヨーカ堂」設立時にはすでに用いられていたといい、平和の象徴であるハトをCI(コーポレートアイデンティティ)に採用したのは「戦災からの復活を遂げたヨーカ堂」だからこそであったと考えられる。その後、1960年代に入ると多店舗展開を開始し、1972年には現在のような「赤と青のハトマーク」が掲げられるようになった。

 一方で、イトーヨーカドーの看板が現在の「セブン&アイマーク」になったのは2005年のこと。同年9月に持株会社「セブン&アイホールディングス」が発足したことを受けたものであった。

 しかし、長年親しまれた「ハトマーク」を惜しむ声は少なくなかった。かつて東日本の地方都市ではイトーヨーカドーが「百貨店」のような使われ方をしてきた事例も多かったというが、イトーヨーカドーのマークがセブン&アイに変わったことにより、何となく(包装紙などが変わっていなくとも)「これからは贈答用には使いづらいな」という印象を持った人もいるのではないだろうか。

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かつて地方では「百貨店」として扱われることもあったヨーカドーだが…。 (マークが変更される直前のイトーヨーカドー弘前店)

「看板変更の弊害」はセブン&アイグループの他社でも起きており、イトーヨーカドーなどとともに看板を「セブン&アイ」に変更したファミリーレストラン「デニーズ」では、立地上多くの店舗で看板が「セブンイレブン」と見分けが付きづらかったため、再度看板が変更されるという事態を招いた。こうした出来事は、「セブンイレブン主導」というセブン&アイホールディングスの現状を象徴するものであった。

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ハトマーク復活の背景

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