「EV版フェラーリを目指す」京大発EVベンチャーの挑戦【GLM小間裕康社長インタビュー】
――会見では「G4を日本の最先端技術の集合体にしたい」と語っていました。
小間:私たちはまだ発展途上の企業ですが、優秀なエンジニアがどんどん集まっている。少数でさまざまなジャッジができるので、今は尖った製品が作れる最良のタイミング。エンジニアだけでなく、部品メーカーも良質な企業が集まっているので、まずはハイエンドのG4を完成させて大量生産し、いずれはコストダウンにもチャレンジしたい。
――G4のようなスーパーカーを買う人たちはどんな人たちだと思いますか?
小間:平日は仕事で忙しくしている一方、休日は非日常的な空間を過ごしたいと感じている人ではないでしょうか。昨年、フランス・パリのモーターショーに参加させてもらったのですが、多くのお客様にG4のブースを見ていただき、彼らのような飛び抜けた富裕層が何を求めているのか、直に感じられました。G4の販売価格も当初3000万円を想定していたのですが、反応を見て4000万円に上げることができた。その後、香港でも発表会を行いました。
――量産化の時期を2019年に設定した理由はなぜでしょうか?
小間:安全性のテストというのは小規模であったとしても徹底的にやる必要があります。ましてG4は生産規模も大手メーカークラス。ひとケタも、ふたケタも高い開発費をかける必要があったため、それだけ念入りに行います。同時に、電気自動車の技術開発は、昨年、一昨年でようやくスタートラインに立った程度。最先端技術の開発には2019年まで待つ必要があったため、2019年に設定しました。
※次回、後編は近日公開予定
<取材・文/井野祐真(本誌)>
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