「ユーロ上昇」を示唆するたった1枚の図

竹内典弘

0.5%の金利差拡大でもユーロ/円は10円の上昇

 4月27日に開催されたECB理事会後の記者会見で、ドラギ総裁はテーパリングを強く否定しました。足もとのユーロ高を嫌って強引にテーパリング論議の封じ込めを図った印象です。いずれにせよ、6月のECB理事会では資産買入れ終了を予めアナウンスする「フォワードガイダンス」を修正、秋口までにはテーパリングの開始を表明するのではないでしょうか。  テーパリングが近づいていることを、市場参加者も意識し始めています。それを示すのが金利差と為替レートの相関です。これまでの数か月、ドイツと日本の金利差とユーロ/円との間に有意な相関性は見られませんでした。ユーロ/円は金利差以外の要因を見て動いていたということです。  ところが3月に入って、下記の図からも明らかなように相関性が急激に高まっているのです。これが何を示唆しているのか。市場参加者がテーパリングを意識し、金利に着目し始めている証拠です。 take0202 テーパリングとなればドイツの金利は急上昇し、独日金利差も急拡大します。それもかなりのハイペースで拡大するでしょう。現在の近似曲線で計算すると、独日金利差が0.5%拡大しただけでユーロ/円は約10円の上昇となります。ユーロの上昇トレンド本格化のときは近いと見ていますが、果たして。<取材・文・HBO取材班> 【竹内典弘氏】 HSBC銀行ではチーフトレーダーとしてディーリングチームの責任者を務めるなど活躍。専門はG7通貨および金利のトレーディング。2010年に独立し、自身でもトレードを手がけるほか、FPネットのメルマガ「西原宏一のシンプルFXトレード」で毎朝、旬の為替情報を配信する
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